プチ東北ツーリング 『上杉神社→慈恩寺→山形城跡→蔵王温泉→舟形若あゆ温泉→野宿』

小雨の舞う国道121号を北上し、米沢市内へ到着。いつもなら米沢駅の立ち食いそば屋で「肉そば」あたりを食べるんだが、カッパ着ちゃってると建物の中へは入りにくいので今回は通過。そんな訳で、上杉神社に到着です。

上杉神社の参道を歩いていると、毎回必ず「上杉鷹山」の事を熱く語っている方に遭遇する。どうやら山形県の米沢地方の方々にとって、上杉鷹山は地元の英雄といった存在だそうでして、語らずにはいられないんだそうな。恥ずかしながら日本中を走り回っている割に日本の歴史に疎い俺だったりするので、これを書きながらググってみたところ…もはや格言と呼ぶに相応しい名言がHit!

「なせば成る 為さねば成らぬ何事も 成らぬは人の為さぬなりけり」

えっ!この名言作った人だったの!?この一言だけで十分凄い人だと分かるよ。

なるほど…倹約と学問を広めて米沢藩を救った人物か。それから「伝国の辞」という藩主としての心得(家訓)ってのは、今の日本にも必要そうだ。俺達の総理大臣も、就任する前に是非一度読んでもらいたいよまったく…。

上杉神社へのお参りの後は、最上川に沿って走る国道287号で更に北上。途中休憩した「道の駅 白鷹ヤナ公園」には、鮎を捕る仕掛け「ヤナ」が有るんだが…連日の大雨で増水している最上川に沈んでいるような状態に(汗)

山形と言えば定番の「玉こんにゃく」をパクついたりして再出発。

引き続き国道287号を北上し、寒河江市に入って「慈恩寺」の案内板に目が留まり…見学開始。あんまり神社仏閣に関しては今まで見てこなかったので、こっち方面にも手を出し始めれば…無限に日本を楽しめそうだな(笑)

今日は結構涼しいので、久々に「宝珠山立石寺」(通称「山寺」)へ登ろうかなぁ…と麓までやってはきたが、雨が断続的に降っているので今回は断念。革パンからジーパンに履き替えないとさすがにあの登りは無理だし、傘を片手にってな訳にもいかないしなぁ。

そんな訳で山寺への参道のもう少し奥にある千手院へお参りに。鳥居の前にある「ついている鳥居」なる石碑には、こんな事が書かれていた。

「恋愛運をよくしたい人は鳥居の右の柱に抱きついて ついてる を十回となえてください。金運大吉にしたい人は鳥居の左の柱に抱きついて ついてる を十回となえてください。よくばって一度に両方やってはいけませんよ」

周囲を見渡したところ…人の気配は全く無かったので…もちろん実行した。どちらをやったかは当然の事ながら企業秘密である(笑)もちろん両方なんてやってない。効果が薄れると困るから。

遮断機のない踏切で線路を横断したりなんかしてお参りした後は、山形市内へ向かいます。GWの時に写真を撮った、ちょっと懐かしい気もする「モンテディオ山形の応援旗」に出迎えられて、霞城公園(山形城跡)へ到着。

青春18きっぷでやって来たときは、あまりの暑さにここへ来るのを断念したっけなぁ(汗)そんなこんなでかなり久々に「最上義光公勇戦の像」と御対面。

 

相変わらずナポレオン系の格好良さ。各地の銅像巡りを始めれば…これまた無限に日本を楽しめそうだ(笑)

この後は、ちょっと早いが晩飯の材料と酒をスーパーで買い込んで、標高900mの高所にある「蔵王温泉大露天風呂」へ向かいます。ひとっ風呂浴びた後、標高1000mの場所にある「蔵王坊平国設キャンプ場」へ行こうと企んでいたのだが…標高が上がるにつれ土砂降りの雨に。ありゃりゃ…これは今晩のキャンプ場、変更確定だなこりゃ。

雨に降られながらも蔵王温泉へ無事到着。2段式の大きな岩風呂?は撮影禁止なので、雰囲気はこちらでどうぞ。「蔵王温泉大露天風呂」。軽く白濁したいいお湯と森林浴を両方同時に楽しんだ後は、温泉の休憩所で作戦の練り直し。標高がさほど高くない山形市内の近くにもキャンプ場はあるんだが、この様子だと夜は雨が降る予感。だったらまだ時間的に早いし、恐らく雨がやんでいるであろうエリアまで北上してしまうのも手だなぁ…

決めたっ!晴れているエリアまで北上大作戦決行なのだっ!そんな訳で国道13号を北上しますと遠くの空に青空が…青空目掛けて走っていくと、尾花沢市でついに梅雨前線の北側へ抜けたのだっ!

すでに目的は果たしたので、道端にバイクを駐めて今夜の無料宿泊所をツーリングマップルで探し始める…そうだなぁ…もう少し北に進んだ所にある舟形町に、舟形若あゆ温泉っていうのとキャンプ場マークがあるな。とりあえずここに行ってみっか。

そんなこんなで到着した、舟形若あゆ温泉の駐車場から広がっていた風景がこちら。この一帯なら今夜のゲリラキャンプ、どうにでもなりそうだなぁ(喜)

せっかくなので舟形若あゆ温泉も堪能して行く事に。蔵王温泉同様軽く白濁したお湯だが、成分的には真逆のアルカリ性。ヌメヌメ&結構塩辛いお湯です。露天風呂は駐車場から眺めた景色がさらに開放的になって眺められます。

蔵王温泉ではヒゲを剃ったりする雰囲気では無かったのでこれ幸いと頭の先から足元まで綺麗にしまして…最終的には近くの公園にチェックイン。愛用のコンパクトデジカメA1100ISで撮ったつもりのテント設営の写真は…何故か無かった。う~ん…今回のツーリングで導入した携帯電話用のツイッター用iアプリ「jigtwi」用に携帯で撮って、コンパクトデジカメでも撮るってのは相当無理があるなぁ。D903iっていう結構古いDOCOMOの携帯だから、これを機に買い換えちまうかぁ?ちと考えるべきタイミングであることは確かだな。ポイントも結構貯まってるし。

そんな訳で、いきなりテントの中へひとっ飛び。昼間、スーパーで買っておいた食材&酒でプチ宴会の開始で~す。

左から順に、東北銘醸株式会社「MY CUP 初孫」・出羽桜酒造株式会社「出羽桜」・寿虎屋酒造「壽」。

それでは今夜も…山形に乾杯!

無茶苦茶安いオージービーフのステーキ用肉(厚みはあるが小切り)を昼間にGetしたので、塩コショウをしただけですが「ミディアム・レア」で頂きました。いやぁ…空の下、キャンプで食べる料理は、色々と適当でも旨いっ!

そしてこちらは今日のGPSログ。

【喜多方市】 坂内食堂 「肉そば」

    

GWの時は行列が出来上がっていて食べられなかった坂内食堂へ。ちょうど朝8時頃に着きまして、待ち0…と言うか店内の客入りが3割程。朝はさすがに長い行列が出来たりはしないが、やっぱりお客さんが少なめな印象は否めないなぁ。

今年最初の坂内食堂なので、心の命ずるがままに「肉そば」を注文です。今日、晴れは無理だとしても曇りぐらいで過ごせればいいなぁ…などと考えていたら注文の一杯が到着!いやぁ…会津は雪深いから、かれこれ八ヶ月ぶり位になるのかな?それでは毎度の事ながら、スープから頂きま~す!

いやぁ…何というか…「帰ってきたっ!」ってな気分だよ。旨いっ!

喜多方ラーメンを全部食べた訳じゃぁもちろん無いが、ここまで透明感のあるスープを出すお店は実は少数派。見た目通りのアッサリ具合ですが、敷き詰められたチャーシューをかじると…やはりちょっと強すぎる塩辛さを感じてしまうんだよなぁ。まぁこれは、この前の健康診断で色々言われた事が効いてるだけなのかもしれないんだが…(汗)

そして、麺はもちろんやや細めで縮れが強めの縮れ麺。博多ラーメン系の「小麦粉感命!」な方には邪道だろうが、個人的にはこのツルツルな食感がやっぱり好きだなぁ。

ドンブリ表面を覆い隠していたチャーシューと、実はその下に埋まっているメンマに刻みネギを頂きながら、スープ共々完食です!う~ん…やっぱり安心して食べられる旨さだ。このラーメンなら朝っぱらから食べるのに何の抵抗も無い。

制度が途中で変わらなければですが…とりあえず向こう一年間は東北へ高速代無料で行けるという麻薬の様な罹災証明書を手にしてしまったので、今後喜多方へ伺う機会が猛烈に増えそうな予感があります。もちろん毎回「坂内食堂」という訳にはいきませんが、「ネギチャーシュー」や「冷やし肉そば」とかも頂いてみたいと思います。

次回伺うのは…梅雨明けですかね。天気さえ良ければアホなバイク野郎が大量にやって来ますのでもう少々お時間を。ご馳走様でしたっ!

バイク乗りにとっての東北…旅行者にとっての東北

快活クラブ「会津若松店」で目覚めた朝、向かう先は当然の事ながら喜多方です。そして喜多方と言えばもちろんラーメンな訳でして、朝っぱらからラーメンを頂いたのはもちろんなんですが、それは別記事にて。

ただ、朝の喜多方市役所の駐車場はいつもより空いてたかな。小雨混じりだった天候もあってか、朝一でも数台は必ず駐まっている印象のあるバイクも一台も無し。確かに人出は減ってるかもなぁ。高速1000円の反動なのかどうかはちと不明。

朝ラーの後は国道121号を北上開始。何も無いと言えば何も無い、ガラガラの田舎道を程良いスピードで駆け抜けていきます。

そして…こういう道を走っている最中こそ、あれこれ考え事をするのにちょうどいい

あの地震以来、冗談抜きに色々と大変な東北地方。でも…GW中にも感じたんだが、対向車線を駆け抜けていくバイクの台数自体は全然減っていない気がするんだよな。意識して見ているからか、もしかして増えたんじゃないのか?と思う程。

バイク乗りにとって気持ちの良い地域とは、「気持ちよく走る」→「休憩(地の物を食べたり観光したり)」→「気持ちよく走る」→「休憩」→「気持ちよく走る」…を繰り返せる地域。そういった意味で、俺達バイク乗りには東北ってのは最高な場所なんだよ。出発地から次の目的地まではいっつも数十キロ。目的地までは何も考えずに走る事に集中するも良し、あれこれ考え事をしながら進んでもいい訳だ。

ただ、自力で移動出来ない(しない)方々にとっては、東北地方全般はお世辞にもアクセスしやすい場所では無いだろう。残念ながら公共交通機関に、地元の素晴らしい景色や場所への路線を網羅的に維持する義務なんて無い。

公共交通機関だけを使う旅人は無理して東北へなんて来なくていい。あなた方の知る旅の魅力と、東北を旅する魅力にはもしかすると接点すら無いかもしれない。「受け身」な旅人を受け入れられる程、この地は洗練されてはいないんだよ。

自ら準備を整え、自ら会いに行く準備が出来たならば東北へ行けばいい。その時は盛大に迎えてくれるさ。