こもれび六斗の森キャンプ場ではぐっすり寝まして…目覚めた時間は何と朝8:30。
うげっ…百里基地の航空祭の線は完全に消えたよ…(涙)
そんな訳で仕方が無いというか、もう一つのお目当てのKEK(高エネルギー加速器研究機構)の一般公開へ向かう事に。
去年は大型加速器をメインに巡ったので、今年は地味目な施設巡りをしますかね。
こちらは初期の加速器「コッククロフト・ウォルトン型加速器」に使われてる巨大なオイルコンデンサ・ユニット。0.01μFのオイルコンデンサが繋がっているんだが、とにかく雰囲気がレトロでいい。何だか萌えるよね…。萌えるよね?
萌えるよねっ?!(お仲間募集中)
左はILC(国際リニアコライダー)計画でも使われる予定の超伝導加速空洞。日本への誘致決定は予算的にも時期早々というニュースで意気消沈しているかと思いきや、画期的な製造方法を開発中。左側の超伝導加速空洞がお椀型のユニットを溶接して作っているのに対し、研究中の超伝導加速空洞は型にはめて内側から膨らます方法で性能と量産性の向上を狙っているらしい。解説をして頂いた方は恐らく研究者ではなくってエンジニアな方。「10年後にはこれが主流になってるかもね。」なんて柔らかな語り口ではあったが…
何となく目つきで分かるのよ…(爆)
去年は終了時間間際で駆け足状態での見学だったクライオモジュールもじっくり見学。一番下の細めなのが超伝導加速空洞本体で、その上にある太めの配管は液体ヘリウムの回収管。そして魔法瓶のような構造になっている管の内側部分は液体ヘリウムで満たされる。とにかくシステムとしては、冷却システムがキモとの事だった。
見学順序はちと前後するが、こちらは冷却を司るシステムの解説。いかにして極低温の液体ヘリウム(超伝導加速空洞を冷却する部分の温度は何と2K(マイナス271℃!))を巨大システム全体に行き渡らせるかを「熱く」語って頂きました。
そしてこちらは試験運用中のクライオモジュール。まだ一本だけではあるが、性能の確認試験が進められている。実際に設置する国も何も現時点では決まっていないが、こいつを30キロ並べるってのはそれだけでロマンだよな。
こちらはクライオモジュールにエネルギーとなる電波を送る大パワー導波管の数々。何と言うか…頭では分かっているような気がしていても、この大きな空洞を高周波が通っていくのに都合が良いというのがやっぱり意外。そっち系を勉強しないといけないなぁ。
話は変わってこちらは建設中のcERL(コンパクトERL)。超伝導加速空洞を使ってコンパクトかつ強力な放射光を生成する事を目的にした施設。まだ電磁石だけしかないから整然としている。ここではレーザー測量器を使った設置の様子の技術的な解説が面白かった。何と言うか、地味な技術の高精度な積み上げで成り立っているんだよね。
こちらは小林・益川理論のノーベル物理学賞受賞で一気に脚光を浴びる事となった、CP対称性の破れを実際に検証するデータを収集したBelle検出器のセンサ部分。センサからの大量のデータを処理するモジュール(基板)が物凄い枚数装着されているのが分かる。ほぇ~。
最後はやっぱりBファクトリーのBELLE検出器本体。去年と見た感じあんまり変化は無いが、着々と性能アップの改修作業が行われている模様。…ってか、去年は思いっきり「ノーベル賞受賞を後押ししてきた研究施設!」としてアピールしていたんだが、今年は風向きが変わったのか…
人気ドラマ「ガリレオのロケ地!」と言う事を前面に出していた…(爆)
俺は結構好きだよそういう感覚(笑)そんな訳で、色んな意味で刺激を受けた週末となったのでありました。