青春18きっぷで行く飯山線の旅! ~後編~

2012_01_09_ルート

行きが列車(バス?)なら当然帰りも列車(えっ…バス?)なので冒頭でGPSログを御紹介。

当初、前夜に乗り鉄な方に伺った廃線間近の「長野電鉄・屋代線」に乗ろうと思っていたのだが、起きたら8時半近くだったので今回は断念。もちろん途中で別料金の新幹線を使ってワープの一つもかませば時間的にはどうにでもなる訳ではあるが…あんまりカネの力でルールをねじ曲げてしまうと人生つまらなくなるので鈍行で帰還開始。

実は今回の宿、「北」飯山駅が最寄り駅だったのでそちらに向かってみるものの見事に迷子になりまして…

「北飯山駅近くの踏切を駆け抜けていく飯山線の車両」 (G1 M.ZUIKO DIGITAL 14-42mm F3.5-5.6)

結果的に北飯山駅近くの踏切で、自分が乗るはずの列車の撮影に成功しましたっ!(アホ)

雪の中を駆け抜けていく列車を見送った後は…歩いて飯山駅へ向かいます…(涙)ここ飯山という場所はお寺さんが多いからなのか仏具屋さんも多数軒を連ねている街並みです。

が…小径を高台方向に登っていった先にお寺がある立地条件の為、人力ラッセル車を出動させないとお寺まで辿り着けない所が多いのが布製の靴「コンバース」着用中の俺には辛いところ。以前、冬の稚内で痛切に感じた「雪国には長靴が絶対必要!」という経験が、今回も全く生かされていない…

気象予報士の「石原良純」、ふざけんなっ!(えっ…)

凍結している道路をおっかなびっくり歩きまして…飯山駅へ何とか到着。待合室の石油ストーブで足の裏を温めつつ、持参のブルーバックスの古本「鉄道の科学」を読んでいたら、列車の出発時刻には結構な人数のお客さんが到着。もっと閑散としているのかと思っていたら違うんですな。

「飯山駅 ホーム」 (G1 M.ZUIKO DIGITAL 14-42mm F3.5-5.6)それにしても雪深い地域は日頃見慣れない人間にとっては味わい深い。日々暮らしていく方々にはまた違う景色なんだろうとは思うけれども。

やって来た長野行きの飯山線に乗り込みまして無事に座席も確保。雪化粧と呼ぶにはちと雪深い、千曲川沿いの車窓を楽しみます。

これはいいっ!この車窓を見に来る為だけに飯山線に乗りに来るのは「有り」でしょう!

雪深い車窓も長野市街が近づくにつれて薄れてきまして、終点の長野駅に到着した時にはほぼ雪は無し。ちょっとした距離で相当に景色が変わるエリアですな。

実は今回時刻表を持っていないので携帯のナビタイムで乗り換えを調べた結果、「天竜峡行き 快速みすず」ってのに乗るのがいいらしい。乗り換えまで30分少々あるので、駅のすぐ近くにある以前伺った「高山亭」に行ってみるもののまだ開店準備中。そんな訳で今回「ざるそば」は素直に諦めまして、待合室にある立ち食いそば屋で「月見そば」を食べたんですが…

【長野県長野市】 長野駅立ち食いそば 「月見そば」何故か携帯でのメモ写真しか残っていないので紹介しようかどうしようかちと悩んだが、個人的に面白かったので御紹介。普通「月見そば」と言ったら生玉子がどばーっと表面に広がっていると思うんだが、こちらのお店では「半熟玉子」が載っていた。これってこのお店オリジナルなのかな?それとも地域柄なんだろうか。昨夜の冷や奴に和辛子と同じ位に興味深い。

立ち食いそばなのであっという間に食べ終わりまして、ちょっとした駅弁みたいなのを買って「快速みすず」に乗り込もうとした時、「お兄さん!お兄さんっ!」という呼び声が。良く分からないまま声の方に顔を向けてみますと…

何と!十日町駅で一緒に駅員さんから「飯山線は運休です」と告げられた女性が立っているではないですか!

ほうほう…あの後「ほくほく線」で直江津に向かわれたと。なるほど…向こうの雪は凄かったんですかっ!代替バスの沿線も、雪凄かったですよ!…てな具合に会話が弾みました。

いやぁ…こんな事ってあるもんなんですな。ま、俺って結構特徴的な顔をしているんで、結構声を掛けられる側ではあったりするんですが…

ん?もしかして俺の放っているフェロモンに気がついたとかか?(妄)

【長野県長野市】 長野駅駅弁 「信州に恋 肉巻き縁むすび弁当(パッケージ)」【長野県長野市】 長野駅駅弁 「信州に恋 肉巻き縁むすび弁当(中身)」

天竜峡行きの「快速みすず」でも無事に座席を確保しまして、長野駅でゲットした「信州に恋 肉巻き縁むすび」なる肉巻きおにぎりをほおばりながら南下開始。分かりにくいかもしれませんが、添付されている塩袋みたいなのは「八幡屋礒五郎謹製の七味」だったりするあたりはさすが長野です(喜)

「姨捨駅 ホーム」 (G1 M.ZUIKO DIGITAL 14-42mm F3.5-5.6)この後は姨捨駅からの風景を楽しんだりしつつ、ひたすら南下。どう考えても青春18きっぷ利用者だらけの車内なのに、この風景に対する食いつきがほとんど無い事に個人的に驚いた…

お前らオタクじゃ無いのか?俺と一緒に車体が傾く位まで窓際にへばり付こうぜっ!(謎)

「鉄道の科学」を読みながら、松本・小淵沢・高尾・東京で乗り換えをかましまして、気分的に何となくほっとする「アメ横」へ夕方頃到着。

【東京都アメ横】 みなとや 上野2号店 「中トロ・マグロ・サーモン丼」【東京都アメ横】 みなとや 上野2号店 店構え

【東京都アメ横】 みなとや 上野2号店 「タコ焼き(6個)」

腹が減っていたので個人的にはお馴染みのお店「みなとや(今回は御徒町寄りの2号店)」で500円の「中トロ・マグロ・サーモン丼」を食べたり280円のたこ焼きを頬張ったり、一本100円のカットパインに噛み付いたりして、最終的にこれまたいつもの感のある、上野発19:06の日立行き普通列車で帰路へついたのでありました。それにしても、まだまだ世の中知らない所だらけだ。

ま、こんなんじゃ飯山線に乗ったとは言えないしねぇ…(笑)

青春18きっぷで行く飯山線の旅! ~前編~

2012_01_08_ルート

 プロローグ

皆さん知っているだろうか…青春18きっぷでは、たとえJRであっても「JRバス」やら「JRタクシー?」には乗れないという「超」基本的なルールを

誰もが思う…「ここで私鉄が使えたなら…」とか、「ここで路線バスに乗れたなら…」ってな身勝手な妄想は、出発前に捨て去っておかねばならない

それを覚悟の上で出発駅(無人駅の場合は車掌さん)にて切符にスタンプを貰い、あらかじめ敷かれたレールの上を「世界一正確」と呼ばれているらしい鉄道の時刻表を片手に旅をする…

それが「青春18きっぷの旅」である

 プロローグ 終わり

2012年1月8日…AM5:16の始発に俺は…

前日酒を飲まなかった関係で…何とか無事に乗れた(爆)

…ま、慣れないドキュメンタリータッチはここまでだ(笑)

この後は勝田で小山行きへ乗り換え…小山からは両毛線で高崎へ移動。高崎駅到着後は「首からカメラをぶら下げている観光客丸出しモード」でお散歩開始(喜)

【高崎市】 高崎駅 駅弁売り場 「六郎の赤飯まんじゅう」【高崎市】 高崎駅 「六郎の赤飯まんじゅう」

高崎駅の駅弁で食べたいものNo.1と言えば「上州の朝がゆ」なんだが、今回も朝10時到着なので断念。その代わりと言っては何だが「六郎の赤飯まんじゅう」なる土日限定の紅白まんじゅうを駅弁売り場でゲット!限定&それなりの体積?の割には260円とお手頃なので貧乏系の鉄道旅のお茶請けとしても申し分ありませんな。

で、食べた感想なんですが…「ガワ」は和菓子の饅頭で中身はいわゆる「おこわ」です。何と言いますか…中華まんのあんこが日本版みたいな感じとでも言いますか。これは駅弁としてだけでなく、普通に流行りそうな予感がしますが…どうなんだろう。

「越後川口駅 ラッセル車」高崎からは上越線の水上行き・長岡行きへと乗り継いで、今回目的の路線である飯山線の北の入り口「越後川口駅」へ到着。ホームの近くにはやや小振りなラッセル車が出撃準備中でした。冬の間はフル稼働なんでしょうね。

「越後川口駅 国道17号」飯山線の出発時刻まで1時間程あるので駅前をちと散歩。とりあえず真っ直ぐ歩いてみた所国道17号線に到着。東京から260kmかぁ。遠いような近いような。多分バイクで走った事ある場所なはずですが、こんな雪景色のただ中を走った事など無いのでもちろん見覚えなんてありません(笑)

「越後川口駅 錦鯉」街中も雪だらけであんまり歩ける状況では無かったので、駅前のスーパーで酒を仕入れて越後川口駅へ舞い戻ります。駅の屋根の上もやっぱり雪だらけ。そしてどうやらこの一帯は錦鯉が有名らしい。駅舎の壁に錦鯉が書いてあったから分かったってのもありますが…

「越後川口駅 錦鯉の描かれたワンカップ」ワンカップにも描かれてたしねぇ…(爆)

「越後川口駅 飯山線 車内」飯山線、十日町行きの一両編成の車内はこんな感じ。片側に一人掛けの対面シートがあって反対側にはボックスシートと水郡線みたいな車両です。もしかして同じ車両なのかな?そして俺も含めてお客さんは5名程。先程の錦鯉ワンカップを引っかけながら雪だらけの車窓を楽しんでいたら、あっという間に十日町駅に到着。

「飯山線 十日町駅にて」乗ってきた列車と越後川口行きの列車が並んでいたのでパチリ。やっぱり俺には水郡線に見える。外側は結構ヤレているのに車内はピカピカなのが意外だった。

この駅では接続に90分程あるのでゆっくりしようとしていたら、これまた同じく青春18きっぷで飯山線に乗りに来たというちょっと年上の女性が「今日は終日、戸狩野沢温泉まで運休になっちゃうかも…」と言っているので、一緒に駅員さんに今日の見込みを聞きに行ってみる事に。あれっ?戸狩野沢温泉まで、昼間除雪の関係で運休するだけなんでは?

「え~っ…飯山線16:14発は本日運休で、代行バスの運行が決定しております。その後の見通しは立っておりません…」 By 駅員さん

ガーン…青春18きっぷが列車以外の旅に化けるの、これで3シーズン連続だよ…(涙&喜)

去年(厳密には一昨年)の冬は大雪の影響で「郡山駅から会津若松駅まで代行バスの旅」になったし、夏は大雨の影響で「福島県の野沢駅から新潟駅まで代行タクシーの旅」になったし。

誰だよ、青春18きっぷは普通列車にしか乗れないと最初に念を押した野郎は…(笑)

ま、バスの旅も悪くはないので十日町の街中をお散歩開始。十日町には駅前からT字型にアーケード街が延びてまして、総延長はかなりの距離がありました。

「十日町の雪下ろしは…流しそうめん?」街中では至る所で屋根の雪下ろしが行われていまして、こちらは夏の流しそうめんを彷彿とさせる仕掛けで雪をガンガン下ろしてました。何だかシステマチック。

「薬○印の新名物 開かずピン」こちらは十日町の街中で発見した、薬○印の新名物「開かずピンちゃん」。何々…「安全ピンでお気にいりの服に穴が!!なんてことありませんか?」だと?

…ねぇよ…(爆)

こんな感じに十日町の散歩を楽しんだ後は、定刻の16:14に青春18きっぷで何故かまたしてもバスで出発(笑)

「飯山線 代替輸送の車窓から」ちなみに代替バスの走る地域の道の豪雪っぷりといったら半端なかったよ。こりゃ毎日生活していくのが大変そうだ。

戸狩野沢温泉駅で、通常運行している長野方面行きの列車に乗り換えて、本日の宿のある飯山駅へ到着。部屋に荷物を放り込んだ後は当然のように赤提灯へ。

「飯山の赤提灯」

冷や奴に和辛子が添えられているのに驚いたりしたりなんかして、隣に座った知らない近所のおじさんと「EUの諸問題」について色々語り合ったりしながら夜は更けていくのでありました。

そりゃまぁそうと…明日は飯山線動くのか?

日立シビックセンターに「はやぶさ」の帰還カプセルがやってきます

「はやぶさ打ち上げ記念プレート」

一時期の大フィーバーからは落ち着いてきましたが、2012年1月12日(木)~1月15日(日)に日立シビックセンターに小惑星探査機「はやぶさ」の帰還カプセルがやって来ます。

詳細はこちら「日立シビックセンター」の公式ページを御参照下さい。

一躍有名になったこの「探査機はやぶさ」、実は個人的に結構長い付き合いだったりしました。

キャンペーンを知ったきっかけは、今は無き日本惑星協会のメールサービスからだったのか、はたまたSETI(電波望遠鏡のデータをPCのアイドリング時間を使って皆で解析して、宇宙人からのメッセージを受信しようとしている純粋に技術的なプロジェクト)経由だったのかはよく覚えていませんが、「星の王子さまに会いに行きませんか」と銘打たれた2002年5月頃のキャンペーンに喜んで乗った一人です。

キャンペーンの内容自体は結構単純でして、今度小惑星に向けて打ち上げる探査機(当時はまだコードネーム「MUSES-C」と呼ばれてました)が着陸する時に目印として打ち込む「ターゲットマーカー」というソフトボール位の大きさの球に、皆さんの名前を載せませんか?というもの。

自分の名前だけではちと寂しいので、両親の名前と犬の名前(当時妹は結婚したてでして、名字が変わったので収まりが悪いなぁ…と何故か入れず…)も含めて勝手に応募。100万人の募集枠に対して、全部で88万人分しか(こう言う言い方をしていいのかは疑問だが…)集まらなかったという、今日のフィーバーぶりを知る身としては若干お寒い状態でキャンペーン終了。

…冷たい視線を送ってくる会社の同僚を尻目に、2003年5月9日、打ち上げの様子をインターネット中継でにやつきながら見送ったりしまして…無事打ち上げ成功後にこの探査機は有名な「はやぶさ」と命名されたのでありました。

そんな訳で冒頭の写真は、打ち上げ記念に「もちろん有料」で頒布された記念プレート。これまたこの手の話には目がないので喜んで購入(アホ)

後に目的地の小惑星は日本のロケット工学の父の名前にちなんで「イトカワ」と命名(お願いしたんですよね)され…地球スイングバイによって加速し、イトカワ表面を飛び跳ねるはずのミネルバは残念ながら宇宙空間に消え、88万人分の名前を載せたターゲットマーカーは確実にイトカワにぶち込まれ…

~月日は流れ~

はやぶさの帰還のニュースに日本が湧いていた頃、母の住む鹿嶋でTVのNEWSを見ながら「実はあの宇宙船、うちの家族の名前も積んであったんだよ。」と説明しながらプレートを母に見せた所…予想を遥かに超えた食いつきの良さ(笑)

このプレート(自分の名前が小惑星に届いているという事に対してだと個人的にはさらに嬉しいんだが…)が母には物凄く嬉しかったらしく、「はやぶさは何処で見られるの?」的な質問をしばらくの間受け続けたのでありました。

 

展示品自体は無機質な帰還カプセルだったりするので過度な期待は禁物ですが、人類史上最長の距離を旅して「帰って」きたカプセルでもあります。近隣の方は是非一度「宇宙のロマン」を覗きに行ってみてはいかがでしょうか?

(業務連絡)こういう話を年初に持ってこいよ…何なんだよ今年の一発目は…(汗)