先週に引き続き、今週も3連休がやって来た。どうやら先週とは違って天気も良さそうなので、冬になるとバイクで行けなくなってしまう東北北部にロックオン!
常磐道を北上し、いわき中央ICから国道399号で更に北へ。常磐道はまだ仙台まで繋がっていないとはいえ、本来であれば国道6号を併用してあっという間に南相馬市まで行けるのだが…。まぁ今回はそう言う事を色々感じ取りたいから東北道では無くってやっぱりこのルート。
冒頭の写真は川内村役場。すぐ近くに「かわうちの湯」という温泉施設があるんだが、残念ながら来春までリニューアル工事中。国道399号沿いの絶妙な場所にある事もあり何度かお世話になってます。それから大酒飲みの愛すべき詩人、草野心平が好きな方は「天山文庫」見学がお薦め。
なんてったって…書架が酒樽だからねぇ…(笑)
この後は国道399号すら通行規制が掛かるので、やむなく素直に西側へ大きく迂回するんだが…昔は国道399号に関しては規制掛かっていなかった気がするんだよなぁ…ホントに進んじゃいけないのだろうか?
迂回する道中感じたのは、かなり大がかりな除染作業(交通整理が必要な位の規模)が行われているという事だな。いつもこの道を通るのは夜に北から南に抜ける時に走る事が多かったので、昼間の様子を知る機会が今まで無かったよ。
この後は国道6号を目指して県道12号を一気に東に進みまして、南相馬市~相馬市を通って宮城県入り。
仙台空港の南方約8キロ程の場所にある亘理町で昼飯を。ここ亘理町は太平洋に面した平野に位置し、大震災による津波の被害が甚大だった場所でもあるが、名物の「はらこ飯」が今年も始まったと聞きつけて、今回は「海仙」という海鮮レストランへやって来た。
かつて秋になると阿武隈川が遡上する鮭で埋め尽くされていた頃からの名物料理だそうでして、鮭の煮汁で炊き込んだ茶色いご飯の上に鮭の身とイクラが乗っかっているのが「はらこ飯」。
味は薄味で素朴なんだが…やっぱり旨い!
以前ここ亘理町に来た時は、さらに海沿いの「海鮮大海」というバラック小屋みたいな焼き物屋さんではらこ飯を頂いたんだが、お店の皆さんお元気だろうか。それからこの一帯は仙台平野の復興作業&常磐道の延伸作業の大型トラックがとにかく沢山行き交っているのが印象的。
この後はくしくも仙台平野の内陸部を守る堤防の役割を果たした仙台東部道路経由でさらに北東へ。仙台空港~多賀城~梨で有名な利府~石巻~油麩丼の旨い登米を高速経由で駆け抜けて、南三陸町から一般道へ。
海岸線沿いのかつての住宅地は今日も雑草が生い茂ったままではあるが、ちょっとした高台にはコンビニだけでは無く靴屋さんやら散髪屋さん、飲み屋さん等々が簡易的な佇まいではあるが営業を始めている。
色々な困難はあるにせよ…新しい一歩を踏み出しているような気がして、通りがかりの旅人なれど率直に嬉しい。
気仙沼で晩飯の材料を買い、陸前高田を走って…CB750が始動不能&ガソリンスタンドで立ちゴケをかました事で思い出深い岩手県の大船渡入り。断続的に整備されている三陸自動車道を走ったんだが快適快適。全線開通したら相当三陸が身近になりそうだ。復興道路として整備が加速しているようなので、結構早い時期に繋がるのかも。
これで常磐道も繋がると東北道のバックアップになると思うんだが…先は長いだろうな…
そんなこんなで最終的に流れ着いた道の駅「さんりく」にて晩飯。気仙沼のカツオやら、道の駅のトイレでこっそり剥いた岩手県産の里芋で芋煮を作ったりなんかしてのプチ宴会なのでありました。
いや~寒くなってきた事もあって鍋が旨いっ!(喜)
こちらは今回のGPSログ。今日も喜ばしくない意味で注目を集める福島第一原子力発電所周辺と、津波の直接的な被害で一万人を越える犠牲者を出し、徐々に人々から忘れられつつある宮城県・岩手県沿岸部。どちらが幸せなんていう話をするつもりは毛頭無い。
ただ…忘れてしまうには少し早すぎはしないか?