春まだ遠いノシャップ岬

稚内駅近くで温かい一杯を頂いた後、郵便局前のノシャップ岬方面のバス停の時刻表を見てみると…どうやら15分間隔で運行している模様。最北端の「宗谷岬」へ向かう路線バスが存在していて常識的な時間の使い方で行って帰ってこられる事は事前調査で知っていたが、バイクで何度も行った事のある場所なので今回は行かない事にしたのであった。

ま、そのおかげで稚内の街並みをのんびり眺める事も出来たし、ガチガチに凍り付いた歩道をおっかなびっくり歩く事も出来たし、半分溶けた雪上を気が付かずに歩いてしまい、靴の中まで「ずぶ濡れ」になったりもした訳だ…(涙)

ラーメンを食べて少々温かくなったとはいえ相変わらず足先が寒いので、「ノシャップ岬行き」のバスに乗ってしまう事に。自分を含めて計6名の乗客を乗せた路線バスの車窓を楽しむ訳なんだが…右手に「ベスト電器」があるなぁ…こんな所にもベスト電器があるんだぁ…ん…んん?

あっ、このベスト電器を目印に山を登っていった先がキャンプ場だろ?!

昔バイクで北海道へツーリングに来た時にたまたま夕方通りがかったのがここ稚内で、ツーリングマップルに載っていた「稚内森林公園キャンプ場」にテントを張って晩飯の材料の買い出しをしに市内へ繰り出した。その後、ノシャップ岬で今イチな夕日を眺め(こればっかりは運次第だぁね)、ベスト電器の反対側の坂道を登ってキャンプ場へ戻ったんだっけか。

当初、左手の高台にある「稚内公園」へ歩いて行ってみようかと思っていたが、あの強烈な坂道を思い出した瞬間に諦めたよ…(汗)

そんなこんなで路線バスに揺られてやって来たノシャップ岬。溶けかかった雪にまたしても足元をやられながら600m位歩きまして、峠の突端にようやく到着したのが冒頭の写真。夏場ならバイク野郎と観光客で賑やかなノシャップ岬、人っ子一人いませんでした。でもまぁ色々と思いを巡らせるにはこの方がいいのかもしれないな。

納沙布岬で少々考え事をした後は、すぐ近くにある「稚内市青少年科学館」へ初めて行ってみる事に。一般的な展示は大人が改めて見る内容ではないなぁというのが正直な印象だが、南極基地関連の展示は大人でも楽しめる内容。

上の写真は「南極物語 ~タロ・ジロは生きていた~」で聞いた事のあるであろうカラフト犬3匹の写真の写真で左からジロ・タロ・サブロ。細かい事はここでは省略するが、彼らを待ち受ける運命とは裏腹に幼犬時代の可愛らしさが見事に見てとれる。

南極基地のストーブ(暖房用ではなくて調理用)に「Optimus」と刻まれていたり、越冬隊員のウェアが見られたりするので、キャンプ好きな方には装備品の展示だけでも色々と発見がありそうだ。

ノシャップを見物したあとは、ぬくぬくな路線バスに乗り込みまして…むにゃむにゃ…

【稚内市】 らーめん伽拉屋 「みそラーメン」

当初は「稚内副港市場」という観光客向けのフードコートで刺身定食的な何かを食べようと思っていたんだが…同施設の展望露天風呂が整備の都合上休業(何と俺の稚内滞在期間を見透かしたかのような3/23~3/24)という事もあってか人影もまばら。施設を軽く見物しただけでそのまま稚内駅近辺まで歩いて戻ってきた。

ピンと来る海鮮系のお店が見あたらなかったのでラーメン屋を「超らーめんナビ」で探してみると…「ラーメン たからや」がHit。店まで行ってみると…稚内駅から徒歩30秒位の場所にお店を発見したものの閉店中。仕方が無いので再度商店街の方へ目を向けると…郵便局のすぐそばにラーメン屋らしき看板を発見。

今回、雪国の歩道の状況を知らなかった為コンバースの布製の靴を履いてきてしまったこともあり、実はこの時点で靴の中まで浸水しまくっていた。あまりにも足元が冷たい(稚内の本日の最高気温0度)ので即断でこちらのお店に訪問決定。

保温用の2重扉を開けまして、店頭に置いてあった朝刊の北海道新聞を手にカウンター席へ。手元のメニューの「吹き出し」によると「みそラーメン」が一番人気という事なので「みそラーメン」を注文です。

昨日のホテルへチェックインした時にサービスの一環として渡された夕刊も1面は福島原発(まるで号外のような紙面構成)だった。今見ている今日の朝刊も福島原発関連が1面。

2面には…『「会社はコスト優先」 原発の元技術者らネットで自己批判』という記事があった。今は事態の収束を切に願うばかりではあるが、いずれこの「コストと安全」に関しては、我々自身が一度考え直さなければならないとは思う。

この地震が起きる寸前までは…我々の住む地球という星は、このまま化石燃料を消費し続けると人類が住めない星になるはずだったんだろう?ところが今はどうだ?火力発電所の再起動に必死だ。二酸化炭素の問題は地震で消えたのか?今の暮らしを維持する為なら温暖化やむなしなのか?子供達の未来の世界を守ると言いながら、結局は今の生活を守らずには自分自身が生きてはゆけない…それにしても俺達人間は、あまりにも日和見主義なんではなかろうか。。。

足が冷たい事もあり、少々愚痴っぽくなりながら待つ事5分程で注文の一杯が到着です。結構大きめなドンブリですな。それではスープから頂きま~す!

ん!?これは適当に作った味噌ラーメンなんかでは無いですぞっ!旨いっ!

スープ表面の脂の多さは「すみれの味噌ラーメン」に迫るものがありますが、脂のしつこさは特に感じません。味噌スープ自体をドロドロに感じるような流動的な面での濃さは無いですが、味の深さがかなり濃いです。麺はやや透き通った黄色味の強い中太縮れ麺で、表面がツルツルしているタイプです。具はモヤシに刻みネギにメンマにチャーシューと言葉にすると少なめではありますが、ドンブリ自体が大きめなので量はタップリです。チャーシューは程良い固さが残るタイプですな。こんな感じに旨いスープをレンゲで飲みながら食べ進めまして…文句なしに完食です。

そうそう、ドンブリの底には味噌の麹が残ってました。味噌ラーメンを食べた!ってな気分になりますね。

ご馳走様でした!機会があったら是非また宜しくお願いします。

雪の降る稚内市内を散策 ~後編~ (気になった風景など)

最果ての地「稚内」で見かけた「ちょっと気になった&面白かったもの」など。

一発目は南稚内へ向かう途中の商店で見かけた公衆電話の看板。

「この近くには此処しかありません…お気軽にご利用下さい」

茶化すつもりは毛頭無いが…このキャッチコピーだと気軽には使えない気が…

最近道路の工事現場では、猿とかの形をした進入止めのパイプを留める台を良く見かけるようになったが、こちら北海道では「北海道の形に切り抜いた」台を数カ所で見かけた。

写真だと分かりにくいかもしれないが、襟裳岬の形がこのアイデアを具現化する後押しをしたのは確かなんだろう。

稚内副港市場内のスーパーで見かけた特価品。砂ガレイが推定15匹ほどで100円。学生時代に出会えていたなら、日々の貧相な食事がさぞ豊かになったであろう。こちらの地域では、有る意味「パンの耳」と似たような存在なのかもしれないが、こっちの方が美味しく化ける度合いがデカイ気がするなぁ。

稚内駅前にある、国道40号の終点と国道232号の起点部分。半島を伴った端っこには、こういう盲腸みたいな、まるで引き込み線のような国道の起点・終点があることが多い気がするなぁ。室蘭の国道の起点・終点も確かこんな感じだった気が。

こちらは「踏切ヲタク」な方々には「聖地」と呼ばれているに違いない「日本最北端の踏切」。

この写真からひしひしと感じるだろう?最北端を…。えっ?…感じられないだって?

あんた…まだまだ修行が足りないな…(爆)

最後はこちら「稚内牛乳」。日本各地に存在するこの手のローカルな名前を付けた牛乳。「違いの分からない男」的には、実際に飲んでみても、一般的な牛乳とどう味が違うのかさっぱり分からない事の方が多かったりするのが正直な所だが、この「稚内牛乳」はあきらかに違った。脂肪分が濃いという単純な理由ではなく「程よい甘み」を感じました。これは良い意味で一風変わっていて尚かつ旨いのでオススメです。