梅雨明け最初のキャンプツーリング ~猊鼻渓編~

朝目覚めるとガスって何も見えない天気ではあるものの、雨は降っていない様子。テントを立てていないので、あっという間に撤収作業が完了しまして、東に向けて出撃で~す。今日はまず、猊鼻渓に行って、以前ネットニュースで見た気仙沼の帆布の店に行って、登米のB級グルメ「油麩丼」を食べたりしつつ家に帰る予定なんですがどうなる事やら。

程良く空いている国道284号を駆け抜けて、以前来た時には時間的にあまりに早すぎて何もやっていなかった猊鼻渓に無事到着。

ちょっと坂を登った所にある無料駐車場にバイクを駐めて舟下りの乗り場に歩いていくと、乗船券売り場に凄い勢いでやってきて、大人4人分のチケットを買っている光景を目にした。はて、舟の出発時間は…8時30分ですか。今の時間はと言うと…8時28分じゃねぇかっ!

「大人一枚下さいっ!」

こんな感じに舟下りの始発?に慌ただしく乗り込んだ。舟の上にはゴザが敷いてあって、靴を脱いでリラックスした状態で見物できます。舟下りと銘打ってはいるものの、船着き場から上流側へ30分程上っていって「獅子ヶ鼻」という場所で舟を降りて見物した後、30分かけて下りてくるってのが実際のところ。でもまぁ川の流れ自体が緩やかだから、あんまり上り下りは関係ないんだけれども。

この舟の船頭さんは冒頭の写真の方。本物のお名前は失念してしまいましたが「板東英二」のあだ名で親しまれているようです。確かに雰囲気似てますネ(笑)行きは切り立った岩の名称の紹介などを織り交ぜながら、朝靄の中を舟は静かに進んでいきました。
ちなみに今回一緒に舟に乗っているご家族の方々は、昨日の夜中、つくばから高速で来られたそうでして、岩手県でまさかの「オール茨城」の船上となっております(笑)

何やら「紅の豚」に出てきた主人公のアジトみたいな場所では、うん玉と呼ばれる焼き物みたいな物を対岸に開いた穴に投げ入れられると願いが叶うそうでして、5個100円のうん玉を買って投げてみた。結果は…

対岸に届きすらしませんでした…(涙)

俺はとにかく球技が大の苦手なんだよ。ただ、1個目を投げるその瞬間まで苦手な事を忘れてたりするのは正直どうかと思うが…(汗)

帰りの舟は文字通り舟下りとなりまして、あんまり漕がなくてもいいからなのか船頭さんの駄洒落が増えてきます(笑)

そして中ほどの場所からは船頭さんの「猊鼻追分」の歌声が渓谷に響き渡ります。さっきまで駄洒落が飛び出していた口と同じ口から発せられているとは思えない歌声にみんなビックリでした。船頭になるには3ヶ月ほど練習すればなれるとおっしゃっていましたが、歌の練習とかもするのかなぁ。

そして今日は気分がいいからと「南部牛追唄」も歌って下さいました…泣けたなぁ…

いやぁ~上手いし、いい声してるよ「板東英二」さん!皆さんも是非この歌声を聞きに猊鼻渓へどうぞっ!

*猊鼻渓舟下りの公式HPはこちらです 「名勝げいび渓舟下り

梅雨明け最初のキャンプツーリング ~大文字キャンプ場編~

中尊寺ともう一ヶ所位は廻れるんではないかという当初の企みは、巨大ソフトクリームに心を奪われた関係で叶わなかったが…ま、いいんじゃねぇかな。また来ればいいだけの話だし。

公共施設が閉まる17時が迫ってきたので、今日泊まる予定の「大文字キャンプ場」に急いで移動開始。中尊寺の駐車場から15分程度の距離に無事キャンプ場を発見しました。複雑な道順という訳ではないんですが、山の中腹にある集落を抜ける部分で道を間違えると多分迷子になってしまうと思うので、明るい時間帯に到着するのがお勧めです。一応曲がり角に「大文字キャンプ場 →」とかの札はあるんですが、小さめなんで夜だと見落とすかもです。

利用手続きのために管理棟に行ってみると何やら張り紙が。利用する場合は電話をくれとな。書かれている番号に電話をすると、軽トラに乗った管理人さんが現れた。市営のキャンプ場のようでして、いかにも「書類」チックな用紙に住所と氏名を記入して、料金200円を支払いまして手続きが無事終了。ここで管理人さんが一言。「今日は誰もいないから、この部屋使ってもらって構わないから。」

えっ…誰もいないの?出会いを求めてキャンプ場に来たのになぁ…(涙)

まぁ気にしても仕方がない話なので取りあえず荷物を管理棟の部屋にぶっ込んで、ツーリングマップルで温泉を探しますと…近くに「舞鶴の湯」ってのがありますな。晩飯の買い出しついでに行きますか。

キャンプ場のある山を下りまして、少々走って「舞鶴の湯」に到着するも震災からの復旧工事中で営業して居らず(涙)
*9月中旬に営業再開の模様です。詳しくは「舞鶴の湯」公式HPをご参照下さい。

   

この後、ツーリングマップルに中尊寺近くに温泉マークを見掛けたので行ってみるものの発見できず、結局風呂は抜きにして晩飯&酒を買ってキャンプ場に戻ってきた。もしかしたらお仲間が増えているんでは?という淡い期待は見事に打ち砕かれ、小雨が舞ってきたので管理棟の軒先でひとり宴会開始。

   

岩手の酒と気仙沼産の鰹のタタキが今晩の主役。右は牛タン塩焼き調理中の図。

それでは…岩手に乾杯!

こんな感じに宴会をやり、テントは立てずにマットに寝袋を広げるだけで雨に濡れることなく寝られるというもはやキャンプと呼んでいいのか良く分からない環境でツーリングマップルを眺めながらお休みなさ~い。

それでは、昨晩から今日のGPSログを。

梅雨明け最初のキャンプツーリング ~世界遺産 平泉編~

昭和の空気をたっぷり吸った後は、平安時代の空気を吸いに平泉の中尊寺へ高速使って小ワープ。

結構大きなニュースになったので多くの方がご存じかと思うが、この平泉にある中尊寺をはじめとする5カ所がユネスコ世界遺産に登録された。で、この前のGWをはじめとして東北の各地に何度も足を運んでいる俺様であるからには、平泉の魅力について軽く語ってみたいと思う。

平泉っていう所はだなぁ…岩手県にあるらしくって…中尊寺ってのが何やら有名らしい。

実は…まだ行ったことがないのだ…(汗)

行ったことのない場所が世界遺産になったのに、そこに行かずにいられるほど大人な性格ではありません。そんな訳で、単なるミーハーな心でここ平泉にやってきたってのが今回のキャンプツーリングのそもそものきっかけだったりする(笑)

中尊寺に着いて、駐車場(バイクは一回50円)があったのでバイクを駐めまして、かなり暑いんでジャケットはバイクに置いて月見坂という参道を登っていきます。

お寺の参道って色々あると思うけど…山寺みたいなのは別格として、この参道は結構疲れる部類に入るかなぁ。足腰が弱ったお爺ちゃんやお婆ちゃんは、杖を用意しておいた方が良さそうだ。道自体が険しいんじゃなくて、ボディーブローのように効いてくる感じです。

ろくに下調べもせずにやってきたので今回現地で知ることになったんだが、そもそも中尊寺というのは大きなお寺が一つ「どん」と有る訳ではなく、中尊寺という名の本寺と17つのお寺の集合体?で中尊寺と呼ばれているそうだ。そんな訳で、参道を登っていくとお寺というかお堂のような建物がいくつもありまして、それぞれの入り口でお守りやら何やらを売っていたりします。野暮な話だが、会計的には独立してるのかな?さすがにそれじゃぁやっていけなさそうな気がするが(汗)

幾つかお寺というかお堂のような建物でお参りをすると、いよいよ大きな本寺に到着です。参道は平日だというのに結構な人出でして、スポーツ関係の夏合宿のついでに立ち寄ったと思われる学生達の姿も多い。そう言えば午前中の宮沢賢治博物館にも、スポーツの合宿っぽい格好の学生の姿が多かったな。

中尊寺の本寺をお参りをした後は、「讃衡蔵」という文化財収納施設と「金色堂」の見学です。この2カ所だけ有料(セットで800円)ですが、ここを見ないで帰ってしまうのはさすがにやめておいた方が無難です。是非見学して下さいませ。

中尊寺を見学した方のブログやHPを見るとこの2カ所だけ何故か全く面白くない写真が使われていたりしますが、それもそのはず建物内は全て撮影禁止です…(汗)

写真が撮れないとなると、言葉で伝えるしか無い…と書きかけて思いついた。別に頭の中に残っているイメージを絵にすることまでは禁止されてないよね。じゃぁ絵にすればいいじゃん。誰が?

えっ…俺が?絵を描くの…?やめておいた方がいい気がするんだが…(汗)

俺の絵のセンスの無さは折り紙付きで、あの可愛らしい顔と声なのに、絵を描かせるとその絵を見た子供が泣き出したという伝説を持っている「はいだしょうこ」に師事したんじゃないかってなくらいヒドイのが出来上がっちゃうと思うんだが…描いちゃった。思っていたより出来がいいので使ってしまおう。

絵を見て頂くとわかるように、讃衡蔵に入ると大きな大仏様が三体鎮座しています。一番左の大仏様は金色の塗装?が頭の部分だけ、真ん中の大仏様は胸から下の金色がかなり落ちてます。一番右の大仏様は肩から手に至る部分には初めから金色は無かったような雰囲気です。それから右の一体だけが背中に抱えている物が違い、壺を持っていました。

何っ?こんな絵じゃ全然イメージ出来ねぇだぁ?ちゃんと左下に大きさがわかるように俺の姿も描き込んであるだろう?それでも駄目だぁ?どうやら俺の絵との接し方が根本から間違ってるようだな。

「いいか。俺の絵は見るもんじゃねぇ………感じろ。」 (何故か上から目線)

ヨタ話はこの程度にして続きなどを。この他にも千手観音像や、沖縄のシーサーを思わせる風貌の馬?に乗った菩薩像など、俺みたいな門外漢でも凄いと思える展示?です。

実は金色堂も描こうとしたんだが…大仏の絵を描いた時に全身全霊をこめて描いてしまったからか、体力と気力の消耗が激しかったので今回は諦めた(嘘)

金色堂は、まばゆいばかりの金箔を貼り込んだ仕上がりですが屋根瓦の部分(木瓦)だけは木そのままです。極楽浄土を表現したとされるこの金色堂という空間には仏様がいくつも並んでいます。この金色堂、装飾品に舶来物の貝が使われていたりと、金が産出される地域だった事の当時の影響力の大きさを感じさせる場所でもありました。

こんな感じに平泉の全てを見たわけではありませんが、東北の観光地としては奇跡的と言っても間違いないくらいコンパクトなエリアに観光スポットが集中してます。青春18きっぷ利用者でも安い料金で使える平泉駅からのレンタサイクルや巡回バスがあるので、岩手県平泉へ是非一度繰り出してみて下さいっ!

こちらは当時の旅人代表とも言える「松尾芭蕉」像。松尾芭蕉はこの平泉に立ち寄っていまして、有名な句を詠んでいます。そろそろ8/19の「バイクの日」と「俳句の日」がバッティングする季節なんで…敵に塩を送るような真似は控えたいところではありますが(笑)記事の最後はやっぱり松尾芭蕉の俳句で〆。

松尾芭蕉が平泉を訪れて、遠い昔に想いを寄せて詠んだ一句。

「夏草や兵どもが夢の跡」

松尾芭蕉が金色堂を目にして詠んだ一句。

「五月雨の降り残してや光堂」