週末はウィークエンドパスで仙台へ ~仙台で腹一杯…編~

【宮城県仙台市】 喜助 エスパル店 「牛たん炭火焼定食(しお味)」【宮城県仙台市】 喜助 エスパル店 店構え

仙台までの普通列車の旅、やたらと乗り継ぎの接続が良かった関係で朝から何も食わずに仙台へ到着してしまったのであった。仙台到着がちょうどお昼になったことも有り、手始めに牛タンでも食いますか。

恐らく色々と調べれば、牛タン屋にも有名店やら何やら色々あるんだろうが、そもそもそんなに牛タンの違いが分かる程食べたことがある訳ではないので、仙台駅の駅ビル「エスパル」の地下一階にあったこちら喜助で頂くことに。

牛たん定食を筆頭に単品の酒のつまみ的なものも色々とあるんだが、ここはやっぱり「牛たん炭火焼定食」で。味付けを「しお味・たれ味・みそ味」の3種類の中から選べるんだが…しお味以外を選ぶと後になって「しお味どうだったんだろうなぁ…」とうなされそうな気がしたので、牛タンと言えば鉄板の「しお味」を注文。料理としては非常にシンプルな構成なので、さほど待つ事も無く注文の品が到着。さすが本場、時折口にする牛タンよりも分厚いですな。それでは頂きま~す!

ほほほ…旨~いっ!(喜)

薄くってもコリコリしている牛タンですが、厚みがあると更にコリコリ感が増しますな。塩味は結構しっかりついていますが、麦飯の友?にはこれぐらいがちょうどいい。炭火焼き独特の香ばしさも光ってます。付け合わせは白菜中心の漬け物といたってシンプル。

仙台の牛タンには基本的にテールスープが付いてくると本か何かで読んだことがあるが、こちらのお店もテールスープ付き。ネギと牛テールが3切れ入ったさっぱりとしたスープもいいですな。メインの牛タン自体とは一味違った旨みの詰まったスープです。

店に入るまでは一緒に生ビールか日本酒でも…と思っていたが、仙台をぶらぶら食べ歩きしたいので我慢我慢。もちろん牛たん炭火焼定食は付け合わせの漬け物も含めて完食です。

ご馳走様でしたっ!次は「みそ味」とかも頂いてみたいです!

そう言えば「名物に旨い物なし」なんて話が出たりもするが、俺はあんまり気にしてないなぁ。仮にその土地の名物が今イチだったり自分の口に合わなかったとしても、その土地にやって来たことを一番強烈に感じられる瞬間だったりするからね。そう言えば、かつて幼少時代をヨーロッパ中を巡業で巡った大作曲家モーツァルトは、こんな言葉を譜面の片隅に記していた。

「旅先では五感だけでなく、満腹感も楽しむべきである」

あ…これ書きながら思いついた「ほら話」ですので決して信じないように…(爆)

仙台に来ていつも思うのは…どことなく川崎みたいな街だなぁ…と言う事。そう感じる理由の一つが「大きなアーケード街」がある事なのは確か。そんな訳で久々に仙台のアーケード街をお散歩開始。雨も降ってたしね。

「マルシェ・ジャポン・センダイ」とにかく広大なアーケード街が広がっているのだが、震災から1年を向かえた東北最大の街という事もあり、とにかくそこいら中で東北各地の物産展的な催しが開催中。写真はアーケードを使った「マルシェ・ジャポン・センダイ」という催し。東北各地の名産品(とは言え出店自体は個人商店が主体です)が並びます。牛タン定食を食べたばかりだったので巨大(通常の3倍)かつ安い(確か二百数十円だった)スイートポテトをお腹の事情的に喰えなかったのがかなり心残り。

出店のホットコーヒーを頂きながら路地裏に入ってみると、いい感じの飲み屋街。路地をグルッと一周回ってみると…えっ!何でこんな所に…と聞きたくなるような場所に「イノダコーヒ」があるではあ~りませんかっ!

「イノダコーヒ」とは京都に本店を構える老舗の喫茶店(カフェと呼ぶべきか?)でして、京都出張旅行の際、奇跡的に俺の人生と交差したお店だったりするのであります。ではここで「番宣」ならぬ「過去記事宣」などを(笑)

【京都市中京区】 イノダコーヒ本店 「京の朝食」

「マルシェ・ジャポン・センダイ」の会場に戻ってくると、ヤマハの楽器屋の前に作られたステージ上で2台のエレクトーン演奏での連弾がちょうど始まった。せっかくなので聴いていると…何だか聴いた事のある曲。一緒に鼻歌を歌える位なんだが…何故か曲名を思い出せない。

結局最後まで聴きまして…アナウンスの方から曲目の説明があってようやく思い出せた。なるほど!「アルヴァマー序曲」かっ!吹奏楽のオリジナル曲として有名な一曲だよね。それにしてもエレクトーンの表現力って凄いんだな。4台位で演奏したらフルオケの曲も十二分にいけそうだ。

この後は「金子みすゞ展」を観たりしたんだが、その様子は別記事にて。

お~っと!いつもと逆の展開だぞ…(個人的に感涙)

【宮城県仙台市】 阿部蒲鉾店 「ひょうたん揚げ」【宮城県仙台市】 阿部蒲鉾店 店構え

アーケード街で何やらちょっとした行列が出来ているお店を発見。阿部蒲鉾店というお店です。ちと覗き込んでみると…なにやら「ひょうたん揚げ」というのが名物らしい。しかも一本150円とな。

お手頃価格&お腹もこなれてきたのでプチ行列の最後尾へ。ファーストフード的な一品なので、大して待つ事も無く…「ひょうたん揚げGetだぜっ!」

受け取る時に、「辛いケチャップにしますか?普通のケチャップにしますか?」と聞かれたので「普通」をチョイス。それを聞いてお店の方がグルグルとケチャップをかけてくれます。それでは頂きま~すっ!

ん!?これってアメリカンドッグ?…おおっ!中身は蒲鉾ではないですかっ!(旨)

これは普通に旨いですっ!蒲鉾の塩味を活かすという意味では、惜しくも何故か閉店してしまった「マリネルバーガー」と同じくらい「何で無かったの?」的な旨さ。アメリカンドッグのカリカリ感も最終的に味わえて、このボリュームで150円かぁ。

もしかして…茨城名産のアンコウを衣に包んでも旨いのではないか?(社外秘)

【宮城県仙台市】 玉澤総本店 エスパル店 「ずんだクリーム白玉」【宮城県仙台市】 玉澤総本店 エスパル店 店構え

仙台のアーケード街を歩き回った後は、再び仙台駅の駅ビル地下一階へ。玉澤総本店というお店に喫茶コーナーが併設されていたので突撃です(笑)

和菓子屋さんの喫茶コーナーと言う事で、メニューは当然の事ながら仙台名物「ずんだ餅」を中心としたラインナップ。

乙女チックにメニューを眺めながら少々悩んだ末、注文したのは「ずんだクリーム白玉(抹茶)」

だって…「ずんだ」が有りつつも一番「甘そうだったメニュー」だったから…(超甘党)

少々待っていると注文の一品が。抹茶が到着するのを待って写真を撮ったりしつつ…頂きま~す!

…旨いっ!(甘)

こちらのお店、100%かどうかは分かりませんが「だだちゃ豆」を使っているのが売りだそうな。日立の飲み屋とか(そもそも東北近隣以外で「だだちゃ豆」なんて名前すら聞いた事無いが…)では単に「ちょっとお高い枝豆」的な扱いのだだちゃ豆、甘味処で真面目に「ずんだ」にすると旨いよ!

甘いアイスに負ける事の無い、甘いずんだを白玉と一緒に堪能してご馳走様。

最後に頂いた抹茶は…ただただ苦かったヨ…(爆)

この後は今夜の宿泊先「ゲストハウス 梅鉢」さんへ。当初荷物を置いて外に飲みに繰り出す事も考えたりはしたんだが、今回は腰を落ち着けて「梅鉢」で飲む事にした。

「ゲストハウス梅鉢 肉団子定食」梅鉢さんの今宵のワンコイン晩ご飯は肉団子定食。おかずの旨さもさることながら…飯が旨いっ!これは一体全体どういう炊き方をしているんだろう?ご馳走様でした!

旨いご飯の後は、仙台のゲストハウスならではの光景が1Fのテーブルで広がり始める。

花巻から青春18きっぷでやって来た方、滋賀県からボランティアでやってきて一仕事を終えてシャワーを浴びてスッキリしている方、J1の鹿嶋vs仙台で「鹿嶋」を応援する為にやって来て、負けた試合を観戦してきた学生、そして俺と…この宿のマスターとヘルパー兼歌手な方。

ひたすら飲み続け…くだらない話に始まり…くだらない話に終わったよ(笑)

そんな中、ギターを構えた彼は素晴らしい歌声を披露して下さいました。ビートルズの名曲の数々やクラプトンだけでなく、リクエストした「Fly Me to the Moon」までも。有り難う。

ん?もしかして俺が仙台に来た理由に「震災が…」とかいう結論を期待してるのか?

そんなの無いぜ!(笑)

週末はウィークエンドパスで仙台へ ~普通電車で日立から仙台へ…編~

「ウィークエンドパス」

2012_03_10_ルート実を言うと、今週末は仙台へ行こうと結構早い段階から考えていた。仙台に行って何をやるとかいう具体的な予定があった訳でも無いんだが、とにかく「この週末は仙台へ行きたいなぁ」…と思ってたってのが正直な所。

去年の秋頃バイクで伺ってお世話になった仙台の「ゲストハウス 梅鉢」さんで一晩お世話になる事だけが決まっている状態で週末を迎えた訳だが…ご存じの通り今年の春は未だまともには来ておらず、雪が降りそうな天候だったこともあり、今回は「ウィークエンドパス(電車)」で仙台へ向かうことにした。いきなりではあるが今日のGPSログを。

この時期と言えば「青春18きっぷ」で行くのが良さそうな局面ではあるのだが、あの切符を手にすると言う事は「春の間に5日間」電車に乗ることを意味する。もちろん買ったからといって5日間電車に乗ることを義務付けられる訳では無いし、自分で使わない分は誰かに売っぱらってもいい訳なんだが…

買っちまったら週末の過ごし方(バイクor電車)で悩むだろ?…(汗)

さすがに通常料金で往復(片道運賃4940円)するなんて選択肢は最初っから無い訳だが…当日の寝坊&翌日の意図せぬ長居にも新幹線の特急料金の追加だけで対応できるハズなので、今回はこの切符で手を打ったのであった。

バイク乗りの俺は、春の青春18きっぷは買わない。こんなにいい季節にバイクに乗らないなんて有り得ないからだ。ただ…今年の場合はそれがどういう結果をもたらすかは現時点では良く分からない。この春の週末がもしも「冷たい雨」だらけだったら…週末は映画「僕達急行 A列車で行こう」を電車に乗って観に行こうと思っている。いや…仮に晴れ続きでも観に行こうと思っている。

ん?考え方そのものが「鉄道オタク化」しはじめてないかお前?(笑)

 

ま、そんなこんなで朝5時20分にやって来ました最寄り駅の大甕駅。午前中、実質的に運転本数が2本しか無い磐越東線に乗る為には始発で向かわなければなりません。

茨城県県北から東北へ向かおうとすると常磐線が震災&原子力発電所の事故の影響で分断されている関係で、単純に北上できないのがとにかくもどかしい。

いわきから磐越東線で郡山へ向かうか…わざわざ水戸まで南下して水郡線で郡山へ向かうか…水戸線で小山から東北本線へ向かうか…いっそのこと特急で東京(上野)まで出て、新幹線で仙台へ向かうか…となってくると…実は所要時間的には東京まで特急で出て、新幹線で北上という一番遠い経路が一番早かったりする。

この北へ向かう直線距離と所要時間の乖離具合…それは北側からこちら(茨城北部)への距離という意味でも同じ事。

今まで福島県の常磐線沿い(いわき以北の浜通り)は茨城県北部地域と深い繋がりがあったのだが…現時点では実質的に分断されてしまっている。それはお互いに幸せな事ではないよな…きっと。

「東北本線福島行きと磐越西線喜多方行き」始発の磐越東線で郡山駅へ無事到着。ま、最寄り駅の大甕駅で下りの始発に乗れるか否かだけが問題だったりするんですがネ(笑)写真はこれから乗り込む「東北本線 福島行き」。その奥のホームで「赤べこマーク?」と共に出発を待っているのは磐越西線喜多方行き。う~ん。冬場の喜多方ラーメン食いたいなぁ…あれにも乗りたいなぁ…

「阿武隈急行線 福島駅ホーム」福島駅に着いた後は、ウィークエンドパスの対象区間に含まれている阿武隈急行線へ。仙台へ向かうという事に限って言えば福島から白石方面への東北本線に乗り換えればいいだけの話ではあるが…

飲み鉄な方にアドバイスされ…納得したなら乗るしか無いでしょう(笑)

…個人的には福島駅で乗り込む「阿武隈急行線」のホームの写真だけ撮っておけばいい(俺的には普通これで終わり)なんだが…CP+でペンタックスブースの報告の仕方をしくじった我が身なので?列車の正面写真を載せておくことにしよう。

「阿武隈急行線 槻木行き」阿武隈急行線はのんびりと進みつつ、停まる度に各駅で各駅のうんちくを車内放送で放送するのを聞きながら槻木駅に到着。その後は東北本線へ。

「仙台駅」そんなこんなで仙台に着きました。

腹減った!

この一年を振り返って…(後編)

俺が飲んだ勢いでブログを書くと、ろくでもないものが出来上がることをまたしても証明してしまった形なので…

戒めの為…しばらく晒しました…(涙)

そんな訳で今日は飲む前に少々。ま、しらふで書いたからと言ってまともな内容になるかどうかは別問題ではあるんだが。

実の所、年末頃までは妙に涙もろくてこのまんま元に戻らないんじゃないかというような状態だったりもしたんだが、年が明けたら何故か元に戻った。まぁ無理して色々分析する必要は無いんだろうが、バイクに乗ってあれこれ考える時間が少々減ったのが理由かもしれないな。

バイクに乗らない方は特に良く分からないかもしれないが、渋滞やら市街地を走っている時はともかくとして、そもそもが走ってて気持ちがいい場所に出掛けることが多くなるので結構走りながらも暇になることも多い。特に走る距離が妙に多い俺みたいなのだと尚更。

そうなってくると走っている間中、あれやこれやと考えてしまう訳だ。そしてこの一年はどうしても余計なことまであれこれ考えてしまっていたような気がしている。

秋が終わって冬がやって来て自然と電車で出掛ける事が多くなってくると、ボケッと車窓を眺めているか、本を読んでいるか、そもそも無理して起きている必要も無いので寝てしまったりとお気楽極楽。

結果いい具合に精神的な冷却期間になったようで、以前に比べて最近ずいぶんと平穏な日々になってたりもする。

ここからは今回の震災で身内に直接的な不幸が無かったから言えるであろう事も多々あるんだが…

何というか…大きな振り子が突然振れ始めたような一年だった。自分の考えが正しいかどうかなんて事は実際の所どうでもよく、様々な立場、様々な環境、様々な地域に生きる方々の事を知るたびに、平面を通るはずの振り子の軌道がずれていく。

今、戻って来始めた振り子の軌道は昔とは全く違うのかもしれないが…やっぱり走り始める時期がやって来た。単に季節が…と言う意味だけではない。

今一度、全てを失った地に足を運び、その現実とその地で生きると決めた方々のこの一年の努力の結果に自ら触れ、身軽なバイク乗りの一人の感想として紹介していきたいと思っている。

 

…終戦後、我々の爺婆達は焼け野原だらけのこの国で、我々の父と母を抱えて生き抜いてきた。そして復興期には我々の父と母達は、文字通り復興と繁栄の直中にあった。むろん楽な道程だったとは思っていないが…後になって教科書に載ってしまうような事柄はどこか他人事で、むしろそういう時代に生きてみたかった…などと思っていたりもした。

…お前が若気の至りで望んだ世界が目の前にある。どうするつもりだ?

もちろん…俺達の力で再び造り直すだけだ。

(注)お前…酒臭いぞ…