我行くは「ライダーハウス風来坊」(前編) ~いわき石炭化石館・かわうちの湯編~

「いわき市石炭・化石館 恐竜の化石」

今週末は曇りなんではないかと思って、最近裏磐梯にオープンしたらしい「ライダーハウス風来坊」に予約を入れたのが確か水曜日。場所の良さ&名前の響きの良さ(昔のブログを読んで頂くと分かるかと思うが、俺はキャンプで無い時は会津若松の快活クラブに泊まる事が結構多い。)と一泊500円という北海道のライダーハウス風味なお値段に俄然興味が湧いての予約だったのだが…

今日…大雨っぽいよね?(涙)

読みの甘さを少々後悔しつつ…雨の国道6号をひたすら北上。昨日の夜に天気予報を見ながら屋根付きの博物館巡りを思いついたので、手始めにこちら「いわき石炭・化石館」にやってきたのでありました。いわき湯本駅の近くにあって、電車通勤中に気になっていた施設だったりするんだよね。

入館してみると大きな恐竜の化石達がお出迎え。地方都市の博物館とは思えない充実っぷりではないですかっ!全ての恐竜の化石がいわきで発見された化石では無いみたいんですが…そんな事はどうでも良くなる恐竜の化石の数々です。

「いわきは熱帯だったらしい」こちらはいわきで発掘されたゾウの化石。どうやらその昔、いわきは熱帯だったらしい。近くにスパリゾートハワイアンズが出来たのも、もしや歴史の必然なのか?なんて思ってみたりして。

そう言えばスパリゾートハワイアンズの入場券(職場の加入している福利厚生関連の割引があって何と一枚1000円なのです)を3枚買ったんだが…誰か俺と一緒にトロピカルな気分に浸ってみないか?

性別は問わないが…もちろん女性であってくれた方が嬉しいなぁ…(夢)

金の掛からない妄想は程々に…かつていわきのもう一つの顔であった「石炭」関連の展示ゾーンへGo!

「いわき市石炭・化石館 石炭の採掘現場にも温泉」完全に手作業で石炭の採掘を行っていた時代から、年代を追って進歩してゆく石炭の採掘の様子を知る事の出来る展示が数多くあります。我々の住む日本、石油は無いけど石炭は未だ全国各地の地下に大量に眠っているそうな。経済合理性的な意味合いで採掘を再開するのは当面難しそうだけれども、石油燃料が枯渇した世紀末的な世界がやってきたら掘るんだろうなぁ…などと思ってみたり。

それからいわきの炭鉱ってのは近くに温泉がある関係で、石炭採掘の作業環境的には劣悪な場所も多かったそうだ。炭鉱の中で温泉に浸かれる…なんていう生易しいものでは無く、湿度100%&温度30度超えという環境で作業していた方々は、20分に一回水風呂で体を冷やしながらの作業だったとの事…ぎょえっ!

これは…真夏のツーリングごときで「ひぃひぃ」言ってる場合では無いなぁ…(汗)

「ガス検出器」炭鉱というのは可燃性ガスとの闘いの場でもある。我々が日頃使っている「ガス」と名の付くものは皆匂いがある訳なんだが、あれは人為的に匂いを付けているから匂うのであって基本無臭だったりするから厄介だ。現代版のカナリアと言うべきガス検出器がこちら。結構古いような気がするんだが、心臓部のセンサーは何を使っていたんだろう?興味あるな。

こんな感じに「いわき石炭・化石館」を堪能した後は、いわき駅前から国道399号に乗って更に北上。

徐々に人々の記憶の中から消え去り始めている頃だと思うが…福島第一原子力発電所の事故に伴い国道6号線とJR常磐線は今もなお南北に分断されている。西側の立入禁止区域をかすめるように南北に貫いているのがこの国道399号。ただでさえ交通量の少ない国道に、対向車の姿はほとんど無い。

「荒れ果ててしまっている川内村の田畑」だがしかし…途中にある川内村にも少しずつ着実に人々の生活が戻ってきているのも確かである。この時期、本来青々とした稲が広がっているはずの田んぼは荒れ果ててしまっているのではあるが…

ツーリングマップル東北2012にも(休業中)と書かれていた「かわうちの湯」。雨に濡れっぱなしでげんなりしていた関係もあり全く期待していなかったんだが…視界に入った時に灯りが付いていたような気が。そんな訳で川内村役場の裏手に行ってみますと…

「暫定的に営業を再開したかわうちの湯」おおっ!「かわうちの湯」が営業再開しているではあ~りませんかっ!(喜)

空いている場所にバイクを停めようとしたら、スーツ姿&耳にイヤフォン&屈強そうな体つきの見た感じSPチックな方に声を掛けられる。

「お風呂に行かれるんですか?でしたらお風呂の前に停めてしまって大丈夫だと思いますよっ!どちらからお越しで?えっ!?茨城県の日立市から?それはそれはようこそこんな日に…。ゆっくりお風呂を楽しんでいって下さいね!」

…何だかんだで体よく駐車場の真ん中から追い返される俺なのであった…(謎)

まぁどっかのお偉いさんが来るんだろうと言う事で、大した興味を抱く事無くいざ風呂へ!

村民・村民以外の分け隔て無い200円の入湯料を支払いまして入館。受付の方に「いつ営業再開されたんですか?」と聞いてみた所…8月末までは暫定的な営業再開で、9月以降は建物の修理を行い、正式なグランドオープンは来年3月頃を予定しているとの事でした。暫定オープンの為3Fの食堂は閉鎖中&休業日も不定期な可能性がありますので、向かわれる方は事前情報を各自御確認下さい。ちなみに今月7月は日曜日が休業日との事でした。

雨に濡れた体をヌメヌメとしたいいお湯で暖めて、湯上がりのビール…ではなくコーヒー牛乳を片手に休憩室に行ってみたら、何やら窓に皆さん張り付いている。はて?誰か有名人でも来ているのかな?と思って窓際に俺も行ってみるのでありました。「どなたか来ているんですか?」と地元の方に聞いてみた所…「隣の土産物屋に野田総理が来てるっぺ。」と言われた。

「視察に訪れた野田首相」~確かに黒塗りの車が出ていったのでありました~

ま…そんな事よりもコーヒー牛乳でしょう!(爆)

風呂上がりのコーヒー牛乳を堪能した後は総理大臣の残り香を嗅ぎ?に「かわうちの湯」と同じ敷地内にある「あれ・これ市場」へ。

てっきり土産物屋なんだろうと思っていたんだが…今は臨時の地元の食材の食品放射能測定所になってました。(これ書く時に最初は放射線測定所と書こうと思ったんですが、測定器メーカーの記述通り放射能測定所と記載させて頂きました。体内に入る可能性があるものを測定すると言う意味では確かに放射能と記述すべきなのかもしれません。)

そんな訳で土産物を買おうと思っていた俺の目の前にはアロカの測定器(しかも結構でかい。空間放射線を遮断する為に、分厚い鉛で外側は出来ているみたいだ。)が二台と測定結果をプリントアウトするプリンターが並んでいまして、呆気にとられていたら測定係?の地元の方(お姉様3名&おじさま1名)の休憩に招かれまして…お茶とキュウリの浅漬けを頂いたりしながら色々とお話を伺ったのでありました。

土産物屋「あれ・これ市場」の営業再開の時期はまだ未定だそうですが…「再開した時にまた来てね!」というお言葉にはもちろん「はい!また来ます!」と返す俺。気分良くこの場を立ち去った…と言いたい所ではあるが…茶目っ気たっぷりなお姉様から掛けられた別れの言葉は…

「お兄ちゃ~ん!SPに捕まらないでねっ!」(爆)

全く…笑わせないでくれよっ!なんて思いながら「かわうちの湯」をあとにするのでありました。

「全村帰村宣言 かえる かわうち (川内村役場)」こちらは「全村帰村宣言」を早い時期から打ち出した川内村役場。今後も色々と難しい局面はあるかと思いますが、村民の皆さんが故郷にかえる日が来る事を微力ながら応援していきたいと思います。

この日の出来事は一つの記事にまとめられるだろうと思っていたんだが…やたらと長くなっている気がするので…ここで一旦区切ります(汗)

「雄国沼・桧原湖遊覧船・鯖湖湯・智恵子の生家」 ~結局…福島堪能ツーリング編~

「雄国沼湿原」

ひたすら漫画を読みまくった結果…寝ることもなく朝がやって来た。どうやらいい天気なので5時に快活クラブ会津若松店を後にして、とりあえずゴールドラインの方角へ。信号待ちの間にツーリングマップルを眺めていたら「雄国沼湿原」という未だ行った事が無い場所が目にとまりまして、大して距離もないのでちと行って見ることに。ちと分かりにくい小さな行き先表示板を頼りに雄国沼を目指していると…雄国沼のかなり手前でマイカー規制となっていて、ここから先はシャトルバスでしか行けないとのこと。

駐車場のおじさんにバスの時間を聞いてみると6時が始発とのことでして、時間的に丁度いいのでバスに乗り込みま~す。ちなみにお客さんは俺と三脚を担いだおじさんが一人。普通の路線バスがクネクネ道路を登っていくんだが、確かにこりゃマイカー規制しないとどうにもならなくなる道だって事が良く分かったよ。こりゃ自動車同士だとすれ違えない道幅だ。

「雄国沼湿原の雲海」20分程バスで山道を登っていって目の前に広がった光景がこちら。会津若松・喜多方市街方面は完全に雲の下。雲海の上に出たこともあり…この一帯は晴天ですっ!(喜)

バス停から雄国沼へ降りていくと冒頭の写真、木道の整備された尾瀬のような空間が。ほぉ…磐梯山ゴールドラインの近くにこんな場所があったとは!何というか…ハウルの動く城で主人公ハウルとカルシファーが出会った場面みたいな場所だぁね。

「ニッコウキスゲ」

木道の脇には沢山のニッコウキスゲが…と言いたかった所ではあるがちと時期的に早かったようでして、まだほとんど蕾でした。こちらは数少ない咲いていたニッコウキスゲ。蕾は沢山あったので、今度の週末頃からは沢山咲いているんではないでしょうか。それにしてもこんな事ならマクロレンズ持ってくれば良かったな。ま、最初は軽く近所を走るだけのつもりだったんで仕方無いけれど(笑)

2時間程湖畔を散歩して麓にバスで降りてきた。そして、今回はいくらなんでも早すぎるので諦めていた喜多方ラーメンにピッタリの時間になったではあ~りませんかっ!(笑)

そんな訳で喜多方の坂内食堂で朝ラーメンを頂きま~す(この様子は別記事にて)。

この後は清々しい空の下、無料開放中の有料道路「磐梯山ゴールドライン・磐梯吾妻レークライン」を堪能して桧原湖の畔で小休止。

「桧原湖の遊覧船」「桧原湖の遊覧船から」

何となく遊覧船乗り場の方へ歩いて行くと…

「お客さ~ん!もうすぐ出航ですよっ!早く早くっ!」

と、銀河鉄道999の車掌さんの決め台詞みたいな事を言われ…言われるがままに遊覧船に乗り込む俺(笑)

で、30分程船上でのんびりと過ごしたのでありました。そう言えば磐梯山ってのは猪苗代湖側から眺めると整った美しい山なんだが、桧原湖側から眺めると思いっ切り噴火で山肌が吹き飛んでしまっているのね。

「浄土平の駐輪場」この後は有料道路の〆となる磐梯吾妻スカイラインを堪能して浄土平へ。無料化されていることもあってバイクのお仲間も沢山来ているよ。もちろん売店も大賑わい。揚げ饅頭やらきりたんぽやらをパクついて小腹を満たして再出発。そろそろ帰りながら寄り道しないといけない訳だが…ま、やっぱ温泉だぁね(喜)

【福島県飯坂温泉】 鯖湖湯

福島市内の西側の環状線のような存在のフルーツラインを走って飯坂温泉の鯖湖湯へやって来た。それにしても満開の季節を迎えた紫陽花が映えるなこの銭湯…というか温泉。

今日の鯖湖湯は観光客が少ない時間帯だったのか…「クソ熱い湯加減」なのでありました。ちなみに飯坂温泉は源泉の温度が50度少々。温度を下げずに熱い湯船に入るのが地元の方の習慣だそうでして、熱い時は思いっ切り熱いのです(笑)

まるで「熱湯コマーシャル」のような熱めの湯船を楽しんだ後は…

【福島県飯坂温泉】 沢田屋海苔店 店構え【福島県飯坂温泉】 沢田屋海苔店 「かき氷」

鯖湖湯の真向かいにあるかき氷屋さん「沢田屋海苔店」でかき氷を頂くのでありました。劇熱の風呂の真向かいにかき氷屋さんって鉄板の組合せだ。こりゃ誰だって食べたくなるだろうよ。

我が国のデフレ脱却のヒントをここで垣間見た気がする (お前…大きく出たな…)

このまま高速に乗ってしまえばそんなに時間も掛からずに家まで帰れる訳だが、一応散歩の延長なので下道で。国道4号を南下していると…二本松市で「→ 智恵子の生家」の案内板が目にとまった。

これはもしかして、去年の秋に場所が分からずに辿り着けなかった場所ではあ~りませんか!という事で、今度こそ向かうのであります。

確かあの時は「智恵子抄の碑と智恵子の生家」を同時に探していたら…結局どちらにも辿り着けなかったような気が…(汗)

今回は慎重に「智恵子の生家」の標識だけを追いかけまして…無事到着!

「智恵子の生家」おぉ…ここが智恵子の生家ですか。確かにいいところのお嬢さんだったって事が良く分かる。ただ、この生家である造り酒屋が倒産してしまうなどの心労が重なり、後に亡くなってしまう結果となるのだが。。。

生家の裏側は当時の生活ぶりが見学出来るようになっています。撮影禁止だったので写真はありません。

生家を見学した後は「智恵子記念館」へ。俺の中での高村智恵子ってのはあくまでも智恵子抄の中に出てくる智恵子であって、それ以外はほとんど知らなかったってのが正直な所。

元々画家を目指していた(と言うか画家だった)ので智恵子の描いた油絵があったり、高村光太郎作で青森の十和田湖にある皆さんお馴染みの乙女の像の試作品?があったりもするんだが、一番多いのは入院生活を送っている時に制作された「紙絵」が多数。病床で作られた作品は初めて見るものばかりだったけれども、何となく俺の中の智恵子のイメージ通りの作品だった。

雑誌に載った入院以前の智恵子の言葉の一遍をメモったりなんかしまして…

完全後付け「福島堪能ツーリング」終了!(あのなぁ…麻雀じゃねぇだろうよ…)

結局この後も懲りずに下道を走り続けまして…国道49号では阿武隈での気温12度で完全に体温を奪われたりなんかしつつ…微妙に震えながら日立のアパートに無事到着。

それにしても世の中知らないことだらけだな。だからこそ毎回楽しいってのはあるんだけれども。

2012_06_24_ルート

そんな訳で今日のGPSログはこちら。そういえばいわきの草野心平の生家も迷子になって行けてないんだよなぁ。今度こそ行ってみることにしよう。

【白河市】 火風鼎 「手打ネギチャーシューメン」

【白河市】 火風鼎 「手打ネギチャーシューメン」【白河市】 火風鼎 店構え

腹が減った事もあり、吸い寄せられるように白河へ(笑)

ぶらっとやって来てしまって全く下調べをしていないので新店開拓は次回にすることにして、以前食べた事のあるこちら火風鼎(かふうてい)へ。南湖公園の近くの国道沿いにあります。確か前回は「手打チャーシューメン」を食べた気がするので、今回は「手打ネギチャーシューメン」をオーダー。お昼とも夕方とも呼べない微妙な時間帯という事もあって、大して待つ事も無く注文の一杯が到着です。それではスープから頂きま~す!

おっ!?ピリ辛ですな…そうかっ!ネギラーメンだとラー油が振りかけられている事が多いんだった。これはスープだけ飲むよりは麺とネギを一緒に食べた方が良さそうなので麺にいきますと…思い出しましたっ!ここの手打ち麺ってちょっと変わった食感でして…そうだなぁ…ざる蕎麦で言うところの「田舎蕎麦」みたいな食感なんだよな。ツルツルしているのとはちょっと違うけど、だからといってゴワゴワしている訳でもなく。太さはやや太めの中細縮れ麺で、縮れ具合は控えめといった所ですかね。それからこの醤油スープとラー油は良く合ってまして、ピリ辛具合が食欲をそそります。

具は刻みネギ・チャーシュー・メンマにワカメと至ってシンプルなんですが、それぞれの具の量が多め(ワカメは少ないです)なので具沢山に感じます。そして具の中でもチャーシューの存在感が半端でなく、噛みしめる度に旨さを感じられる程良い固さを残した香ばしい厚切りチャーシューが素晴らしい!これは個人的な好みになるかと思いますが、個人的にはこれくらいの歯応えのあるチャーシューが好みだったりするので大満足!

ピリ辛醤油スープとシャキシャキのネギを麺と一緒に食べながら…もちろん完食!これはこれからの暑い季節にピッタリなラーメンですな。そう言えば、地元の方らしきお客さんが皆「チャーシューワンタンメン」を頼んでいたのが気になった。次回は俺も「チャーシューワンタンメン」を頂いてみよう。ご馳走様でしたっ!また伺います。