2011夏 東北の旅 『かっぱの湯・恐山・尻屋崎・八戸・北侍浜野営場』編

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朝5時頃に目が覚めた。今日も天気が良さそうだなこりゃ。お湯を沸かしてコーヒー飲んで、テントを畳んで…歯を磨いて顔を洗ってと色々やって、朝6時過ぎに出発進行! 冒頭の写真は風間浦町から見えた津軽海峡の朝の景色。美しい。

津軽海峡を左手に、海沿いを走る国道279号(通称「はまなすライン」)を気分良く進んでいき、途中大畑町で薬研温泉方面へ。西の方から恐山に行こうとすると、どうしてもこの道になるよね。一本道だから。

まっすぐ恐山に行ってしまうのは勿体ないので、無料の温泉へ久々に寄っていくことに。

朝7時過ぎに現地に着いたんだが、誰もいない雰囲気。看板を見てみると、知らない間に混浴ではなく時間帯によって男湯・女湯と分ける方式に変わったらしい。男女の時間帯の情報はこちらのページをどうぞ。「薬研温泉 かっぱの湯
これってでも、家族連れやカップルには厳しい変更だよなぁ。ま、有料の温泉に入れば良いだけといえばそうなんだけれども… 「かっぱの湯」誰もいなかったので、風呂場も撮りました。あれれ?こんな雰囲気だったっけか?何か変わったような気もするが…昔を思い出せないなぁ…(汗)

写真の後は実際に朝風呂へ。ま、湯船に浸かっただけではありますが、朝風呂は気分がいいもんです。 P1120677身を清めた後は結構なクネクネ道をグリグリ登って恐山へ。写真は初めて恐山へ来た時には帰りがけに気がついた「三途の川」に掛かる橋。当時、反対側から橋を渡った挙げ句「ショボイ橋だなぁ…」なんて思ったりもしたが、幸い今日までこちら側の世にいたりしている(汗)この橋を渡ったのは家族旅行も含めると6回位かな。そうなんだよね。俺って同じ場所に何度でも行ける体質らしく、時折周囲にビックリされることがある。何でそんなに同じ所に行って飽きないの?ってな具合に。俺にしてみりゃ、同じデパートに何度も行くのだって大して変わんねぇんじゃねぇのか?と思ったりもするんだが…まぁいいか。

霊場として有名な恐山だが、いつでもイタコの口寄せをやっているわけではなく7月と10月の祭典の時だけなのでご注意を。 恐山 菩提寺この恐山にある「恐山菩提寺」を取り巻く環境は、宗教的なものを大して信じない俺みたいな人間に対してすら地獄と極楽浄土の存在を意識させるような世界が現実に広がっている事がある意味恐ろしい。

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P1120807最後の方に極楽浄土的な美しい砂浜を伴った湖があるんだもんなぁ。凄いところだよまったく。そう言えば今回もかっぱの湯に入ったばかりだったので入りはしなかったんだが、恐山の中にある温泉(小屋が建ってます)は、普通に入っていいそうなので興味のある方は入ってみてください。男湯・女湯・混浴で、計4ヶ所あるそうです。温泉がある事は昔から知っていたが、何か特別な施設だと思っていたよ(汗)

【青森県むつ市】 恐山 「霊場アイス(ヨモギ)」【青森県むつ市】 恐山 店構え

恐山参拝?の〆はこちら「霊場アイス(ヨモギ)」です。「良薬は口に苦し」なんてキャッチコピーが添えられてましたが、普通にさっぱりしつつも甘いアイスでした(笑)

恐山を後にして山道を下った後は、県道6号線で尻屋崎へ。この道も尻屋崎の近くでは海沿いを走るので、爽快感たっぷりですな。

寒立馬

ゲートを抜けて尻屋崎へ入り(尻屋崎全体が大きな放牧地なので、馬が逃げないようにゲートがあります)尻屋崎灯台の近くにいましたいました、寒立馬(かんだちめ)!

理由は良く分かりませんが、今日は密集隊形で草をむしゃむしゃとはんでいました。

 

基本的に温和しい馬なのですが、ある一線を越えて接近するとどこからともなく馬が駆け寄ってきて、体当たりしようとするので注意が必要です。馬の行動を良く見ていると、どうやら人間の子供に対しては警戒してないみたいだったなぁ。子供にカメラを持たせて写真撮ると傑作が出来るかも。ま、カメラを持った子供に対しては警戒心を持つのかもしれないので、いきなり接近戦はヤバイかもしれないが(汗)

寒立馬を観察しまくった後は国道338号を南下。

   

朝っぱらから直接的に1円も使っていなかったので…何と「ウニ丼の大盛り」を食べましたっ!

生きてて良かった…(マジ)

六ヶ所村を走りながらちと考える。俺の住んでいる茨城県の日立市のお隣、東海村には日本の原子力発電所の商用炉第1号機(廃炉「準備」中)があったり、隣の大洗には高速増殖炉の実験炉「常陽」(もんじゅは実証炉)があったりと、原子力関連施設が多い。
そしてここ六ヶ所村には、核燃料サイクルの中核を担う六ヶ所再処理工場が存在する。この再処理工場で使用済み核燃料からプルトニウムを取り出して、高速増殖炉用の燃料として再利用したり、MOX燃料としてプルサーマル発電に利用する事になっている。

ただまぁ…先がどうなるか分からないのは皆さん御存知の通り。原子力発電所の発電が止まれば、こんな施設ももういらないと言い出す人がいるのかもしれない。まぁ悪気があってそういう事を言っているんでは無いとは思うが、残念ながらそんなに単純な話では終われないのが現実の厳しさ。我々は明日以降の「ツケ」を増やすことは止められるかもしれないが…今までのツケを都合良く同時に消し去ることなんて出来はしない。

既に使ってしまった使用済み核燃料は大量に存在し、イギリス・フランスで再処理して送り返してもらったプルトニウムも国内に存在している。2010年時点での国内在庫としてのプルトニウムは約10トン。海外(英仏)保管分が約38トン。なんと日本は合計で48トンものプルトニウム保有国となっている。日本は核兵器を持っていると疑われない事自体がおかしな話だ。言い訳としてずっと、「燃料として使います…」と言い訳を続けてきたのが我らが日本。

これどうするよ?燃料として使わないのであれば、核兵器として利用しないことを何らかの形で国際社会に証明して見せなければならない。材料という意味では、我が国日本は長崎に落とされた原爆4800発相当のプルトニウムを国家として持っているわけだ。いらなくなったなら他国に輸出しろ!とか言い出さないでくれよな。日本がプルトニウムを輸出するなんて…悪夢以外の何者でもないだろ。

ま、難しい話はともかくとして、我々は原子力の力を既に甘受してしまっており、そのツケが十分すぎるほど貯まっている事実は良く理解した上で物事を考えないと駄目なんじゃないのか?放射性廃棄物の最終処分場が決まっていない現在、中間貯蔵という名の最終処分場になる事を恐れた六ヶ所村で受け入れ反対とかが決まったら、もうどうにもならなくなるだろうよ。

早い話、今までみんなで使っちまったのは確かなんだから…放射性廃棄物も含めて人頭割で「各県」で保管しろ!ってな辺りしか落とし所がなくなるんじゃないのか?福島の原発事故で、その電力を使わない人々が住む福島という土地に原子力発電所があるという矛盾に気がついたのであれば、それこそ関係の無い日本中からの核廃棄物を受け入れる義理が、今後六ヶ所村にあり続けるとでも思うのか?

今まで沢山「金」を貰ってきたから受け入れろってか?それは「今まで」の話だろ?お前らもつい最近までは、原子力由来の電力を存分に使ってきたんだろうよ?一体どこが違うって言うんだ?

これからは「脱核燃料サイクルだ!」と、六ヶ所村の方々が言っちゃいけない理由なんて無い。

脳内「青年の主張」を繰り広げつつ走り続けいていたら…去年三沢基地航空祭見物にやってきた三沢市であまりの暑さにふらふらになり、日陰のベンチでちと休憩。

実は…色々な意味で「オーバーヒート」寸前です…(汗)

 

一本100円の「ゆできみ」を無人野菜販売所で見つけ、食べたりしながらさらに南下。ちょっと考え過ぎな自分を戒めながらも、岩手県久慈市のキャンプ場「北侍浜野営場」に何とか辿り着いた。

北侍浜野営場の環境は相当に「良い」です。上の写真みたいな環境を、他で味わった事はありません。とにかく快適です(喜)

今晩のグルメ?を御紹介。

   

   

今日のGPSログはこちら。それにしても寒立馬、可愛らしかったなぁ。

梅雨明け最初のキャンプツーリング ~猊鼻渓編~

朝目覚めるとガスって何も見えない天気ではあるものの、雨は降っていない様子。テントを立てていないので、あっという間に撤収作業が完了しまして、東に向けて出撃で~す。今日はまず、猊鼻渓に行って、以前ネットニュースで見た気仙沼の帆布の店に行って、登米のB級グルメ「油麩丼」を食べたりしつつ家に帰る予定なんですがどうなる事やら。

程良く空いている国道284号を駆け抜けて、以前来た時には時間的にあまりに早すぎて何もやっていなかった猊鼻渓に無事到着。

ちょっと坂を登った所にある無料駐車場にバイクを駐めて舟下りの乗り場に歩いていくと、乗船券売り場に凄い勢いでやってきて、大人4人分のチケットを買っている光景を目にした。はて、舟の出発時間は…8時30分ですか。今の時間はと言うと…8時28分じゃねぇかっ!

「大人一枚下さいっ!」

こんな感じに舟下りの始発?に慌ただしく乗り込んだ。舟の上にはゴザが敷いてあって、靴を脱いでリラックスした状態で見物できます。舟下りと銘打ってはいるものの、船着き場から上流側へ30分程上っていって「獅子ヶ鼻」という場所で舟を降りて見物した後、30分かけて下りてくるってのが実際のところ。でもまぁ川の流れ自体が緩やかだから、あんまり上り下りは関係ないんだけれども。

この舟の船頭さんは冒頭の写真の方。本物のお名前は失念してしまいましたが「板東英二」のあだ名で親しまれているようです。確かに雰囲気似てますネ(笑)行きは切り立った岩の名称の紹介などを織り交ぜながら、朝靄の中を舟は静かに進んでいきました。
ちなみに今回一緒に舟に乗っているご家族の方々は、昨日の夜中、つくばから高速で来られたそうでして、岩手県でまさかの「オール茨城」の船上となっております(笑)

何やら「紅の豚」に出てきた主人公のアジトみたいな場所では、うん玉と呼ばれる焼き物みたいな物を対岸に開いた穴に投げ入れられると願いが叶うそうでして、5個100円のうん玉を買って投げてみた。結果は…

対岸に届きすらしませんでした…(涙)

俺はとにかく球技が大の苦手なんだよ。ただ、1個目を投げるその瞬間まで苦手な事を忘れてたりするのは正直どうかと思うが…(汗)

帰りの舟は文字通り舟下りとなりまして、あんまり漕がなくてもいいからなのか船頭さんの駄洒落が増えてきます(笑)

そして中ほどの場所からは船頭さんの「猊鼻追分」の歌声が渓谷に響き渡ります。さっきまで駄洒落が飛び出していた口と同じ口から発せられているとは思えない歌声にみんなビックリでした。船頭になるには3ヶ月ほど練習すればなれるとおっしゃっていましたが、歌の練習とかもするのかなぁ。

そして今日は気分がいいからと「南部牛追唄」も歌って下さいました…泣けたなぁ…

いやぁ~上手いし、いい声してるよ「板東英二」さん!皆さんも是非この歌声を聞きに猊鼻渓へどうぞっ!

*猊鼻渓舟下りの公式HPはこちらです 「名勝げいび渓舟下り

梅雨明け最初のキャンプツーリング ~大文字キャンプ場編~

中尊寺ともう一ヶ所位は廻れるんではないかという当初の企みは、巨大ソフトクリームに心を奪われた関係で叶わなかったが…ま、いいんじゃねぇかな。また来ればいいだけの話だし。

公共施設が閉まる17時が迫ってきたので、今日泊まる予定の「大文字キャンプ場」に急いで移動開始。中尊寺の駐車場から15分程度の距離に無事キャンプ場を発見しました。複雑な道順という訳ではないんですが、山の中腹にある集落を抜ける部分で道を間違えると多分迷子になってしまうと思うので、明るい時間帯に到着するのがお勧めです。一応曲がり角に「大文字キャンプ場 →」とかの札はあるんですが、小さめなんで夜だと見落とすかもです。

利用手続きのために管理棟に行ってみると何やら張り紙が。利用する場合は電話をくれとな。書かれている番号に電話をすると、軽トラに乗った管理人さんが現れた。市営のキャンプ場のようでして、いかにも「書類」チックな用紙に住所と氏名を記入して、料金200円を支払いまして手続きが無事終了。ここで管理人さんが一言。「今日は誰もいないから、この部屋使ってもらって構わないから。」

えっ…誰もいないの?出会いを求めてキャンプ場に来たのになぁ…(涙)

まぁ気にしても仕方がない話なので取りあえず荷物を管理棟の部屋にぶっ込んで、ツーリングマップルで温泉を探しますと…近くに「舞鶴の湯」ってのがありますな。晩飯の買い出しついでに行きますか。

キャンプ場のある山を下りまして、少々走って「舞鶴の湯」に到着するも震災からの復旧工事中で営業して居らず(涙)
*9月中旬に営業再開の模様です。詳しくは「舞鶴の湯」公式HPをご参照下さい。

   

この後、ツーリングマップルに中尊寺近くに温泉マークを見掛けたので行ってみるものの発見できず、結局風呂は抜きにして晩飯&酒を買ってキャンプ場に戻ってきた。もしかしたらお仲間が増えているんでは?という淡い期待は見事に打ち砕かれ、小雨が舞ってきたので管理棟の軒先でひとり宴会開始。

   

岩手の酒と気仙沼産の鰹のタタキが今晩の主役。右は牛タン塩焼き調理中の図。

それでは…岩手に乾杯!

こんな感じに宴会をやり、テントは立てずにマットに寝袋を広げるだけで雨に濡れることなく寝られるというもはやキャンプと呼んでいいのか良く分からない環境でツーリングマップルを眺めながらお休みなさ~い。

それでは、昨晩から今日のGPSログを。