「GT-730F/L」電気二重層キャパシタに交換してみての感想など

「GT-730F/L」電気二重層キャパシタに交換済み

最初はSPICEでシミュレーションするとか言ってたんだが、とっとと結果を知りたくなったので電気二重層キャパシタを実装してしまいました(笑)

写真を見て頂くと分かるように、元々の二次電池と外形・リードの間隔がドンピシャな為、何の違和感もなく収まります。見た目的には最初っからこれが付いていたと言われても気が付かないと思うな。

で、肝心のバックアップが出来ているかですが、15分間程通電(ロギング)後に1時間電源から切り離して、再度通電した所、RTCの時計は狂っておらず直ぐに衛星を捕捉してました(GPS Viewerのシリアルデータ等で確認しました)。これならツーリング中の瞬断等には問題無く有効そうです。

ただ、1時間程ロギングした後、24時間電源につながずに置いておいたらRTCがクリアされていたので、本来の2次電池のバックアップと同じ程度という訳にはいかなそうな雰囲気です。

ただ、このモジュールの回路仕様が不明なまま電気二重層キャパシタの方がどうのこうのと言ってしまうのは良くない気がするので、素性がはっきりしているRTCモジュールでどれ位持つものなのか、近いうちに実験してみようと思います。

「GT-730F/L」バックアップ電池交換計画始動!

電気二重層キャパシタ 0.22F 3.3V

我孫子で衝撃的な唐揚げそばを頂いた後は、一路秋葉原へ。

今回秋葉原に来た理由は、部品屋巡りをしながらあれこれアイデアを膨らませたかったのと、別に無くても良さそうな気がする「GT-730F/L」のバックアップ電池ではあるが、弱電分野ではRTCのバックアップ用として脚光を浴びていそうな電気二重層キャパシタに手頃なのは無いのかな?と探していると、何と秋月に「DCK-3R3E224-E」という0.22F 3.3Vの、外形寸法的にドンピシャかつタブ付き&ピッチ&極性までピッタリな一品があるではないかっ!そんなこんなで4個200円のこちらの入手が今回のメインの目的。

注)この記事を読んで交換作業を行った結果、万が一GPSモジュールが炎上したりしても私や秋月が責任を負ったりする事は一切有りませんのでご注意を。

外形や取り付け自体は全く問題無さそうなので、電気二重層キャパシタの電気的特性を各社のデータシートや解説で調べてみると…要するに周波数が高い領域では内部抵抗が高い大容量コンデンサということですな。放電特性も一般的な電池のいわゆる「肩」に相当する部分が無いので、充電(蓄電と呼ぶべきなのかな?)出来たとしても、必要な電圧を保っていられる時間が少なくて実際にはまともに使えないかもしれません。

それより問題は、容量が空っぽの時に定電圧源で充電を開始した瞬間に最大電流が流れるであろう事なんだが…この前「GT-730F/L」の基板をテスターで調べた時に電流制限用抵抗らしき物が付いてたから、電源接続時の端子間電圧と抵抗値が分かれば手計算でOK…とはせずに…ネタ的に手頃なので、もっと大事(おおごと)にしちまって…

今日はもう時間が無いけど…近いうちに「SPICE」でシミュレーションしてみよう!(爆)

ま、定電圧源と抵抗とコンデンサを直列につないでトランジェント解析すれば終わりではあるが、基本「デジタル屋」の自分には良い刺激になるだろうしね。それに放電側の実データを少々取れば、バックアップ可能な時間を見積もる事も出来るだろうし。

今日は何でこんな風に前向きなのかというと、電気二重層キャパシタの事を調べている時に岡村廸夫さん(先生と呼ぶべきか)に久々に辿り着いたからなんだよな。自分が社会人になったばかりの頃、何が何だか分からないながら読み始めた「トラ技」に、少々辛口ながら哲学的な内容を毎月見開き2ページ(だったと思う)のコラムにまとめていたのを読んでいたのを思い出したからなのかもしれない。小林芳直さんの「重箱の隅」も好きだったな。

そうそう、岡村廸夫さんは今現在「キャパシタフォーラム」を主催されてまして、電気二重層キャパシタの可能性や分かりやすい概略の説明と、先ほど触れた「トラ技」のエッセイが全18回分有ったりしますので、興味のある方は是非。

そんなこんなで、今日は目的意識をしっかり持っていたからかあんまり無駄な買い物はしませんで、バイクに積んでおいて壊れても惜しく無さそうなテスターやらLR44電池10個で100円やらクリアケースやらを購入して、千石やらマルツにじゃんぱらを少々ひやかして…日差しが強くクソ暑いので、水分補給を兼ねてアメ横のジューシーな割り箸刺し100円メロンを2回ほど平らげまして、上野へ到着。

ん…?何でこんなに浴衣姿の女性(老若男女)がいるんだ?(次回に続く)

「GT-730F/L 弱った2次電池なんてさようなら」編

GT-730F/L 分解写真

先週末、見事にLOGが飛んでいたGT-730F/Lの分解写真を遅ればせながら私も御紹介。平日に自宅で色々調べて判明したのは、どうやらこのボタン電池、リチウム2次電池だと言う事(先達の皆様方、情報を有難うございます)と、熱によって一時的に容量が落ちていたのでは?と思っていたこの電池、しばらく充電したあとの電圧が0.72VとRTCのバックアップ電圧にすら満たない電圧に落ちている事実。

シリアルからのストリームデータの時刻が毎回初期値になってしまっているので、はてどうしようかなぁ?と考えて、安直に思いついたのは新品の同じ部品に付け替えるってな事だが、まず手に入らないだろうなぁ…

お次に思いついたのは、似たようなリチウム2次電池をつなぐってな事なんだが…結構値段が高い&サイズと容量がでかい(付け替えただけでまともに充電出来るのか不明)。金がかかる割には元通りにならなそうな事を考えると気が進まない。

そんで思いついたのは…どうせ大した充電電流じゃないんだろうから、ちと乱暴だが普通のリチウム電池をくっつけちまうって事。これならタブ付きのリチウム電池か、ソケット外付けにすれば安上がりだし。

そんな訳で、ちょっとだけ気になった リチウム一次電池に充電してしまった場合にどうなるかなのだが…パナソニックの工業用電池の仕様書を読んだ所、なんと種類によって電流値に違いは有るものの逆流電流の許容値の定義が有るではないか。どうやらCR2025で2mAらしい。もとの電池の容量が5.5mAhだから2mAも充電電流流れないんでは?との楽観的な想定で一次電池化決定。そんな訳でまずは使えない電池を外しま~す。外した後が以下の写真。

GT-730F/L 弱った2次電池なんて要らないんでは

(整備兵)「容量の抜けた2次電池なんて飾りです。偉い人にはそれが…」(以下省略)

いかれた電池を外してふと気が付いたんだが、そもそも見晴らしのいい屋外で使う事がほぼ決まっている俺にRTCやら衛星情報やらのバックアップデータは無くてもいいんでは?ってな事。コールドスタートだったとしても30秒ほど待ってりゃいいだけの話だし。ただMax Speedの設定が初期値に戻ると、ちと困るんだけどね。

そんな訳でバックアップ電池は外しっぱなしのまんま週末に実戦投入で~す。そうそう、タンクバッグの黒い部分が日中に何度位になるのか気になったので、何かに使えそうだと思って買って以来ほったらかしてあったセンサー部分が別体式の温度計で今回は温度も測ってみましたっ(笑)

タンクバッグの表面温度って?

多少日差しが弱まった今日の昼間で最高65度位でした。

ま、電子機器の動作環境的にはちと高めではありますが。。。どうせなら70度位の方がちょうどいいんだけどなぁ…

何故なら…タンクバッグで「温泉卵」が作れるかも知れねぇし(爆)

2010_07_24_25ルート

ちなみにLogは問題無く取れました。赤が土曜日で青が日曜日。動作電源を何度かOFFにした後に感じたのは、予想外の測位の早さ。完全にコールドスタートするんだと思ってましたが…どうやらRTCの時刻データだけがバックアップ電池でのバックアップ対象らしく、Max Speedの設定等が消える訳でもなく8秒程度のウォームスタートで測位開始と「すこぶる順調」でした。現在時刻以外はフラッシュに書き込んでるんでしょうかね。

まぁ細かい事はともかくとして、こりゃバックアップ電池なんて要らねぇよ(笑)