北茨城市の大津漁港にて「バトゥ・ノエル」

「大津港 バトゥ・ノエル クリスマスイルミネーションを施された漁船」 (G1 M.ZUIKO DIGITAL 14-42mm F3.5-5.6)

水戸芸術館のパイプオルガン修繕工事見学ツアー見学の後は、大津漁港で行われる「バトゥ・ノエル(船のクリスマス)」へ向かう。

冒頭の写真は漁に出られない漁船へ、復興への願いを込めてクリスマスイルミネーションを施したこのイベントのメイン。電飾を施された漁船だけでなく、それをそっと受け止めている海原の輝きが素敵だ。

「アンコウ汁」 (G1 M.ZUIKO DIGITAL 14-42mm F3.5-5.6)「大津港 バトゥ・ノエル会場」 (G1 M.ZUIKO DIGITAL 14-42mm F3.5-5.6)

大津港駅から歩いて16時に会場入りしたので、冷え切った体を温めるべく頂いたのがこの「アンコウ汁」。何と一杯100円だったので、帰りがけにももう一杯頂いてしまいました(喜)

潮風に吹かれる大津港はお祭り会場的な雰囲気。まだ手放しで喜びをあらわに出来ている訳では無いが、会場にいる出展者と参加者の皆さんに、確かな歩みを感じたのも確か。

「大津港 バトゥ・ノエル Jazz演奏会場」 (G1 M.ZUIKO DIGITAL 14-42mm F3.5-5.6)

こちらは港のすぐそばの倉庫で行われた「天心ジャズフェスティバル」。1曲目は俺も大好きな「Fly me to the moon」。

私を月まで連れてって

漁港のおばさま達に強烈にプッシュされた(笑)「ホットワイン」を片手に演奏を楽しみました。

出店には北茨城市のお隣、高萩市からあの「五浦ハム焼き」もやってきていまして一本頂いたり、フランクフルトにかぶりついたりしながら点灯式式典へ。

「大津港 バトゥ・ノエル 点灯式ファンファーレ」 (G1 M.ZUIKO DIGITAL 14-42mm F3.5-5.6)何とこの場でファンファーレ・トランペットを目にするとは!てな驚きと共に漁船のライトアップ開始。

この後、CanonのEOSやらNikonのFシリーズやらがカーボン三脚と共に大量に並んでいる隅っこで、G1&ツーリング用小型三脚で撮ったのが冒頭の写真でありました(笑)

今はまだ色々と大変だとは思いますが…大津漁港が以前のような賑わいを取り戻す日がやってくる事を、同じ茨城県民の一人としてお祈り申し上げます。

それから来年になると思いますが、大津港の食堂に是非伺いたいと思っております!

水戸芸術館のパイプオルガン修繕工事見学ツアーに行ってきた

「水戸芸術館」 (G1 M.ZUIKO DIGITAL 14-42mm F3.5-5.6)

震災で大きな被害を受けた水戸芸術館だが、ホールなどの各施設は7月30日に再開したものの、エントランス正面に設置されているパイプオルガンは今も修復工事の真っ只中。

パイプオルガンの修理が始まったニュースを聞いた時に「見てみてぇなぁ…」と思っていたら、何と「パイプオルガン修繕工事見学ツアー」なるものが開催される事を聞きつけて、速攻で電話予約を入れたのであった。

見学ツアー開始1時間程前に会場に到着したので、クロークに上着と荷物を預けて「清川あさみ|美女採集」なる、女優さんの写真に手芸で使うようなキラキラした具材で昆虫採集的なイメージを付加した展示を見学開始。

CDのジャケットなどを手がけられている方だそうでして、普通の写真とは全く異なる独特な世界が展開中。ここの所続けざまに書いている気もするが、美術に対しての感性に劣等感を感じている俺みたいなのが感想を書くのも何なんだが、ライトと自分の位置関係によってきらめき方が変わっていくので、原版というかこの展示会のような場で実物を見ると印象が違うんじゃないかなと思ってみたり。

それにしても堀北真希、美人だなぁ…(煩悩)

見学ツアー開始の時間になったのでロビーに集合。残念ながら写真撮影は禁止だったので今回写真は無しです。

まず最初はこのオルガンの制作者で、今回の修繕工事の取りまとめもされている「株式会社 マナ オルゲルバウ」の代表「中里 威」さんから今回の震災による被害の状況、パイプオルガンの歴史や全体の構造の説明、今回の震災を受けての更なる耐震化の説明がありました。

全くもってパイプオルガンの事前知識が無かったので、パイプオルガンの原型は紀元前240年にすでに存在していたとの話には驚いた。肩掛け式のアコーディオン的な物だったらしい。それから何本もパイプが落下してしまった(幸い怪我人は無かったとの事)のを受け、仮にパイプが台座から外れても落ちないように上部からつり下げる安全策を追加しているとの事。

パイプオルガン構成図

この後は実際にパイプオルガンの裏側から鍵盤のある演奏台の前で説明を聞きます。裏側を見て改めて驚いたのは、鍵盤の操作を伝える伝達手段が全て木で出来ている巨大な装置であると言う事。鍵盤や音色を変える「ストップ」というノブの押し引きは、薄い木の板で伝達(木にとって強度のある引っ張り方向)されていきます。

写真は無いけれども頂いた説明資料があるので、パイプオルガンの構造をこちらを使って少々御説明。

演奏台の正面にある一番小さなパイプ群がブルストヴェルグ。センター上方とその両側に並んでいるのがハウプトヴェルグ。左右両端の巨大なパイプがペダルだそうな。説明を聞いている時、俺はちょうど左のペダルの一番長いパイプの前に居たんだが、パイプのでかさもさる事ながら、歌口も物凄くでかかったよ。

そしてここで衝撃の解説が。何とパイプの材質は「スズ75%・鉛25%」の合金との事。

えっ…ほとんどハンダと同じじゃねぇかっ!(驚)

パイプの作り方は、まずハンダもどきの合金で一枚板を作った後で板金で徐々に丸めていき、後ろ側をハンダで留める…

何と、ハンダをハンダでハンダ付けするらしい…(凄)

様々な音色を鳴らす事の出来るパイプオルガンだが、発想的には全てのパイプが鳴る状態(このパイプオルガンでは3283本)から鳴らさないパイプを作る事で音色を変えるという、いわゆる引き算的な仕組みになっているそうだ。そのため、音色を変えるノブの事を「ストップ」と呼ぶそうだ。なるほどなるほど。

そうそう、オルガン制作者は鍵盤の数やストップの数(音色の数)にはこだわりというか意識が強く働くんだが、パイプの本数自体は普段あんまり気にしていないらしい。だから自分の作ったオルガンを前に「このパイプオルガンには何本パイプがあるんですか?」と聞かれても、「あれっ?何本だったっけ?」となってしまうそうな(笑)

以前から気になっていた「歌口の位置が曲線を描いたりしているのは、純粋にデザインの観点なんですか?」という俺の質問に、「はい、単にデザインです!」と明確なお答えを頂いたりして個人的な疑問も解消。そうか…やっぱりデザイン的なものだったのね。

パイプオルガンの前での解説の次は、 「中里 威」さんの息子さんによるパイプの構造の解説。パイプオルガンの音を作っているのは大きく分けて2種類あって、歌口のついている金属で出来たパイプ(フルート的な構造)と、木で出来た共鳴管に埋め込まれたシングルリードの歌口(サックスとかクラリネット)の2種類。

フルート的な方は温度とともにほぼ揃った音程のズレをしてくれるらしいが、リードの方はそうもいかないので都度細かな調律が必要との事。大変だなぁ…。また、パイプオルガンの設計では音階を作るにLogが必要なので数学を学ぶ必要があるというお話や、今現在ドイツでマイスターとしての修行をされているお話など非常に興味深かったです。手製の木製の共鳴管を目にして「今すぐにでも家具屋さんになれそうですね?」と仰っていた方の質問に、「実は逆なんです。私は家具製作の勉強をした後に今のパイプオルガンの修行についています。」との会話もありました。木工の修業先は高山だったりしたのかな?聞いておけば良かったよ。

結局、予定の40分をはるかに超える時間色々と御説明を頂きました。お二人の中里さんはじめ水戸芸術館の皆さん、貴重な体験を本当にどうもありがとうございました!

パイプオルガンの修繕工事は3月完了を目指して作業されているとの事。修理を終えたパイプオルガンでの演奏が今から待ち遠しいですね!

*「株式会社 マナ オルゲルバウ」の町田にある工房では、来年4月頃に制作中のパイプオルガンの仮組を行うそうです。これは是非とも拝見させて頂きたいですな!

一話完結

実を言うと風邪をひいてしまって個人的にダメダメ状態なんだが…ふと思ったのでネタにします。

以前、なんでブログなんてものを未だにやっているのかと言う事を書いた事もあるんですが、内容的にはそれの延長線なのかもですが…

このブログを継続的に見て欲しい…というよりは、興味を持った内容だった時に見て欲しいというスタンスなので、基本的に地名や店名、料理の名前をタイトルにしたりしてます。

で、行ってみたい場所やら食べてみたい場所の検索とかで引っかかった時、それなりの説明?が出来ていた方がいいんではないかな?と思って書いているのが当ブログです。

ちょっと前置きが長かったり、文章自体が長すぎるのは「一話完結」を目指しているからなのかもしれないなぁ…と思ったりもした今日この頃です。

何でこんな事を改めて書いたかというと…一話完結形の時代劇「水戸黄門」が最終回だったからです。

時代劇としては一話完結なはずなのに、40数年続いてきた。これってそもそもが「一話完結」なんだろうか?一話完結の連続性って…(難)

実を言うと、水戸黄門の最終回…俺見てないんだけれどもさぁ…(涙)