能代ロケット実験場特別公開に行ってきた ~夜は「きりたんぽ鍋」もあるよ…編~

能代ロケット実験場特別公開 「真空燃焼試験棟(外観)」

~冒頭の写真は能代ロケット実験場の真空燃焼試験棟~

当初、今週末は仕事の予定だったので完全に諦めていた秋田県にある能代ロケット実験場の特別公開なのだが…見てぇなぁ…行きてぇなぁ…と呪文のように唱え続けていたら…

何と仕事が一週間遅れる事になったのだっ!(喜&仕事的にヤバ~イ)

まぁあれこれ悩んでいても仕事が進む訳では無いので、思いっ切りこの週末を楽しんでしまう俺なのであった(要するに典型的なキリギリスタイプ)。

会場となる能代ロケット実験場は秋田市街のさらに北側、八郎潟を過ぎた先にあるという事で前日移動を開始したのが金曜日の22:00頃。常磐道・磐越道・東北道・秋田道をハシゴして、秋田市街まであと80キロ程にある錦秋湖SAに着いたのが夜中の2:30頃。空調の効いた休憩室のベンチ(仮眠施設ではありません)で寝て、朝五時からやっている秋田市民市場へノコノコやって来たのが朝6:30。まずは朝飯だな。

【秋田県秋田市】 味利食堂 「海鮮丼」【秋田県秋田市】 秋田市民市場

 待望の朝飯は、秋田市民市場内にある味利食堂にて海鮮丼を。いやぁ…朝から海鮮丼てのはリッチな気分に浸れて最高だ!それから市場内は当然の事ながら日本海の海の幸が盛り沢山。これからキャンプの夜なのであればあれこれ買い込みたい品揃えではあるんだが我慢我慢。

「国道101号沿いにある巨大なまはげ」男鹿半島の入り口では、でっかいなまはげがお出迎え。「なぐごはいねぇかぁ…」

こんなデカイのがもし玄関先にやって来たら…大人でも泣くわっ!(爆)

俺と男鹿半島の相性は恐ろしくなる程良く、ここに来る度に晴れ間が広がるんだよなぁ…今日も気分良く海岸線をトレースしたいところではあるんだが、能代ロケット実験場見学が今回のメインなので涙をのんで通過…また来るからね!

男鹿半島を一周する程時間は無いが、そうは言ってもまだ時間的に早すぎるってのも確かなので、八郎潟をのんびり流しま~す。

八郎潟の県道54号線は一直線八郎潟の県道54号線はご覧の通りの一直線っぷり。天気も良いし最高だなこりゃ。

【八郎潟】 北緯40度00分00秒と東経140度00分00秒の交差地点&俺

こちらは久々の御披露となる俺&北緯40度00分00秒と東経140度00分00秒の交差記念碑。この後の見学を考えて、革パンからジーパンに履き替えたりしてたので久々に三脚使って記念写真など。そうそう、この写真を拡大したところで40歳のおっさんが現れるだけなので…

止めておく事をオススメします(笑)

能代の巨大風車この後はいよいよ能代ロケット実験場へ向かう訳だが、日本海沿いに建つ風力発電の風車のデカイ事ったらありゃしない。俺は基本的に風景写真野郎だったりするので、水平線が傾いている写真を表に出すのは珍しいかもな(笑)ま、イメージ作品という事で。

(注) 作品という言葉の意味をこのおっさんに教えてやってくれ…

能代ロケット実験場特別公開 「真空燃焼試験棟(内部)」そしていよいよ能代ロケット実験場へ。いやぁ…ようやく来られたよ!思い起こせば去年の大雨のGWのツーリングで「ロケット実験場→」なる標識を見掛けたので行ってみたは良いが結局場所が分からずに辿り着けず…今年の夏は見学の予約をしたにも関わらずボロバイクがトラブって辿り着けずと、これが3度目の正直状態だったしねぇ。

ロケットエンジンの燃焼試験を行うこの実験場、主に第1段目エンジンの燃焼試験を行う施設と宇宙空間に行ってから点火される第2段目のエンジン燃焼試験を行う施設がありまして、こちらは第2段目以降の燃焼試験を行う真空燃焼試験棟の内部の様子。右側に見える赤い筒?が左側の壁とピッタリくっついて、内部を真空にした状態で燃焼実験が行われる。

能代ロケット実験場特別公開 真空燃焼試験棟 「真空チャンバー」こんなデカイ構造物が動いた上で内部の真空を保てるってんだから凄いよな。ちなみに左から伸びている筒状の物がロケットで、真ん中の黄緑色のついたてみたいなのが燃焼ガスを受け止めます。

能代ロケット実験場特別公開 「大型大気燃焼試験棟」こちらは大型大気燃焼試験棟という、ロケットが最大の推進力を発揮する第一段ロケットエンジンの試験施設。大気中で燃焼するエンジンなので特に真空を保ったりする必要は無いんですが、第一段エンジンの生み出すパワーは強大な訳でして…

能代ロケット実験場特別公開 「噴射でえぐれた耐火コンクリート」何と!耐火コンクリートで作られたロケットエンジンの噴射を受け止める(上方に逃がす)壁が見事にえぐれてました。凄いパワーだなこりゃ。

能代ロケット実験場特別公開 「ATRエンジン(吸気側)」施設そのものが見学対象な能代ロケット実験場だが、こんな展示もあったりする。こちらはATRエンジンと呼ばれる開発中のターボ・ラムジェットエンジンの実機。右側の白いベルから吸気して左の方へ噴射する訳だが、これはそもそもロケット用のエンジンでは無くって航空機用途を睨んだエンジン。低速域ではターボジェットエンジン(ようするにジャンボジェットのエンジンと同じ)、その上はラムジェットエンジンとして動作する(らしい)。多分、昔カワサキのレーサーレプリカのバイクに良く付いていた「ラムエア・インテーク」と同じ原理だと思う…(何となく違う気もするが…)

能代ロケット実験場特別公開 「ババヘラアイス」能代ロケット実験場特別公開 「器用にヘラでアイスを作る」

能代ロケット実験場特別公開 「ギバサうどん」

能代ロケット実験場の見学の後は、秋田名物ババヘラアイスを頂いたり「ギバサうどん」なるネバネバな海藻を使った御当地うどんを頂いたりしまして…

「月面探査ロボット ローバー」能代ロケット実験場への無料シャトルバスの発着場となっていた能代火力発電所の駐車場の一画で行われていた「月面探査ロボット ローバー」の実演を見学したりして、能代を後にしたのでのでありました。

いやぁ…今回もJAXAの研究者の方々に色々と説明して頂いて理解が深まったよ。地上における宇宙開発の大小様々なスケール感とでも言うのかなぁ。衛星の開発にはその繊細さに相応しい大きさの世界が、ロケットエンジン開発にはその巨大さに相応しい大きな世界がある事を知ったのは俺にとって本当にデカイ!

能代ロケット実験場の皆さん、どうも有り難うございましたっ!

【秋田県八郎潟】 ポルダー潟の湯 「青森牛のステーキ」【秋田県八郎潟】 ポルダー潟の湯

 この後は「ポルダー潟の湯」という日帰り温泉で茶色&塩味の天然温泉を頂きつつ(Twitterで地元の方に情報を教えて頂きました。有り難うございますっ!)、湯上がりに同温泉にて青森牛ステーキを平らげたりなんかしまして…

【秋田県秋田市】 秋田乃瀧 「中生&お通し」【秋田県秋田市】 秋田乃瀧 店構え

 

【秋田県秋田市】 秋田乃瀧 「きりたんぽ鍋」【秋田県秋田市】 秋田乃瀧 「じゅんさい」

 最終的に予約していた秋田市内の安ビジネスホテルにチェックイン。郷土料理のお店だったので、「じゅんさい」やら「きりたんぽ鍋」を頂いたりしたのでありました。きりたんぽは串に刺さった焼ききりたんぽ?は何度もあったが、比内地鶏共々鍋が王道っぽいなこりゃ。旨いよっ!

いやぁ…ほんとにいい夜だ。ただ…成り行きで一緒に飲んだ隣のおっさんが…

何を言っているのかさっぱり分からない場面が多々あったけれどもネ(笑)

2012_09_07_08_ルートこちらは前日移動(赤)を含めた本日のGPSログ。

こうして見ると…秋田って結構遠いかも…(爆)

『2011春 東北ツーリング』  ~~ エピローグ ~~

Show the flag.

かつてこの一言に、多くの日本人が心のどこかで焦りと無力感を感じた事がある。

「こんな発言はそもそも無かった」とか「訳し方が間違っている」という遅れての報道は、かつて「金は出すが人は出さない日本」と呼ばれた頃の記憶を思い出してしまった当時の我々にはもはや響いてこなかった。対テロ戦争という名の「戦争」に対して、日本は「人的支援」をそもそもすべきなのかどうか、思い悩んだ2001年の冬。

阪神淡路大震災では、海外から応援に駆けつけた「救助犬」に対し、検疫に3週間掛かると通告したというニュースに誰もが唖然とした。ただ、これを機に「ボランティア」という言葉の意味を我々は知った1995年。

湾岸戦争では、バブル絶頂期にあった我々日本は「平和憲法」の精神に沿う形で「巨額の拠出金」を多国籍軍へ行ったにも関わらず、クウェートの感謝決議に読み上げられる事は無かった。ほんの数隻の船を出しただけのモロッコは感謝決議に含まれていた1991年。

我々は完成した安全な社会を生きている存在などでは未だ無く、未完の不安定な世界の中を生きている存在だ。今、皆さんの立っている足元の大地、たかが100年前にはアスファルトなんぞ存在せず、たかが1000年前には大地であったかどうかすら疑わしい。

「旗」…と言われれば別な何かがある気もするが、「フラッグ」と言われたらバイク乗りとして思い浮かべるのはやっぱり「ホクレン・フラッグ」。

あの大きな北海道を5つ位のエリアに分け、給油した各地のホクレンでもらった旗をリア・バッグに差して走りまくるのが夏の北海道でのバイク乗りの楽しみの一つ。結果、ホクレン・フラッグ欲しさに北海道を走りまくる結果になるんだが、ガソリンの無駄使いと言われれば確かにそうかもね(笑)

今回の東北ツーリング、男鹿半島で気が付いたってのは正直ちと遅すぎたんだが…無事に?全部集められたので披露しましょう!

Show the flag!

 

2011東北ツーリング四日目 ~秋田→男鹿半島→青森横断→十和田でようやくキャンプ~

「天然温泉こまち健康ランド」をちょっと遅めの8:30に出発。相変わらず雨まじりのどんよりとした空の朝だが、昨夜の暴風雨はどこへやら。

今回のツーリング、毎度の事ながら特に行き先を決めていないので今日はどこへ行こうか考えたんだが、雨に祟られ続けている今回のツーリングのゲン担ぎも兼ねて、過去行く度に良い天気に恵まれ続けている男鹿半島へ。

国道7号を北上し県道56号で海岸線を更に北上。海岸線と言う事もあって横風がかなり強い。

男鹿半島の付け根付近で「なぐごはいねぇかぁ~」でお馴染みの、巨大なまはげがお出迎え。まだ小雨混じりの天気ではあるが、向かう先の空は明るいではないかっ!さすがは男鹿半島、俺との相性バッチリだ。

この後は男鹿半島を海岸線沿いにアップダウンを交えて時計回りにぐるっと廻って、端っこの入道崎灯台へ到着。それにしてもこの一帯は、海を眺めながらくねくねな箱根路を走っているような贅沢さがありますな。

10:30過ぎに入道崎へ到着し、灯台の廻りをぐるっと散歩した後は売店へ。この日、風が強いのは昨日と同じなんですが、昨日の南風とは真逆の冷たい北風。やたらと寒いので、でっかい汁物「磯ラーメン」を朝飯代わりに頂きました。

    

一般的な醤油ラーメンの上に海草やイカ、カニが載った美味しい一杯。店内にあった石油ストーブで暖まらせてもらいながらご馳走様。お店の方にお客さんの入り具合を聞いてみた所、やっぱりあまり芳しくないとの事。「そんな事より、今日は日本中寒いから兄ちゃんきいつけてぇな!」と言われてしまった。それでは皆さんもお元気で!

この後は入道崎からそう遠くない、男鹿半島屈指の景勝地「八望台」へ。上の写真は手前が「二ノ目潟」でその先に日本海。とっても良い景色なんですが男鹿半島自体が渋滞とは無縁の存在故、こちらも快適なツーリングやドライブがてらに立ち寄れるかと思います。今回も何故か誰もいませんでした。

誰もいないので、のんびり考え事などをしながら行き先を考える事少々。そうだなぁ…これであと山形県入りすれば一応東北6県を巡った事にはなるんだなぁ。何か北海道の「ホクレン・フラッグ」を思い出すなぁ…あの旗欲しさにでっかい北海道を駆け巡ったもんだよ…

あ゛…

しまった~っ!気付くのが遅かった……(涙)

何と言う事だ。最初っから意識していればきっと今頃完成間近だった訳だが…さすがに今回はもう無理だよなぁ…でもなぁ…今やらないでいつやるんだろう…

ん?今日も入れるとあと4日。ちょっと勢いをつければ今からでも間に合うか?秋田県のはこれから走りながら探すとして…位置的に最初に青森県へもう一度行かねばなるまい。まぁ天気も良くなりつつあるし…今から始めっか!

こんな感じに?今後の大まかな予定が決まりまして、今日は再び青森県を目指して走る事に。個人的に男鹿半島は南側が好きなので、またしても南側をトレースして国道101号を北上開始。昨日の夜も走ったはずの国道7号を東へ東へ。ハチ公のふるさと大館の国道7号で、実は昨日の豪雨の中でも見掛けて興味津々だった「ロケット燃焼試験場」の標識の示す方面へ道を逸れてみたりはしたんだが結局辿り着けず。ま、今度ちゃんと場所を調べてもう一度来ますかね。

この後は、森の熊さんに出会わずにキャンプが出来そうな気がする太平洋側を目指して国道454号を東進。クソ寒いにも関わらず、やめときゃいいのに国道102号で標高1000メートル越えの極寒エリアを駆け抜けて…奥入瀬渓谷を抜けたエリアに到達。

見よ!このフォトショップで加工したかのような空と大地のコントラストを。さすがに今晩はテント暮らしをするつもりなんだが…おいおい、大丈夫なんだろうな?

この後は「道の駅 奥入瀬」というでっかい道の駅が問題無く使えそうな事が分かったので、十和田市内へ晩飯の材料の買い出しへ。その時良い具合に日帰り温泉らしきものも見つけたりして、完全に準備完了。十和田地方?ってのは、市街地から東側は平野が広がっているんですな。

十和田市内のスーパーで酒やら食材やらつまみやらを買い込んで、来た道を戻りながら最初に向かったのはこちら「十和田ポニー温泉」。宿泊施設に銭湯的な施設がくっついている日帰り温泉てな所ですが、洗い場も湯船も十分でかくてオマケ的な雰囲気は微塵もありません。温泉成分で床が結構滑るので、備え付けの人工芝?の上を歩くのが無難ですね。アルカリ性のお湯なのでかなりヌルヌルしてまして、最終的にお肌がすべすべになります。

今晩の野営地「道の駅 奥入瀬」が十分近いという事もあり、のんびり楽しませて頂きました。これで350円なんだから文句の付けようがありません。朝5時から営業しているとの事なので、朝風呂として立ち寄るのも良さそうです。またお世話になりたいと思います!

「道の駅 奥入瀬」に着いたあとは久々にテントを建てて晩飯兼晩酌開始。

    

酒とつまみのチーズやら何やらはこの写真以外にも色々ありますが、特徴的なものを御紹介。本日の地酒はまさにこちらが地元の「鳩正宗」。メインディッシュはやっぱりタマネギとバラ肉で御当地B級グルメを再現。それから右は「ねぶた漬け」。話が多少前後しますが、このねぶた漬け、酒の肴に最高ですな。

それではテントで飲みながら、テントの前室で今年最初の野宿飯を調理開始。タマネギを丸ごと1個分カットして、愛用の100円ショップで買った鋳物のフライパンで炒めます。ま、炒めると言っても地図を眺めながら酒を飲んでいるので全く手は掛かってません(笑)

タマネギがいい色合いになった頃合いで肉を投入。この時軽く上から塩・胡椒を気分的に振り掛けました。ま、あんまり細かい事は気にしないのはお約束。

タマネギの上にのせた肉にも火が通ってきたら、青森全域で焼き肉のタレといったらこれで決まりらしい「スタミナ源たれ」(実際、十和田市内のスーパーで一番目立つ所に大量陳列されていて驚いた)をぶっかけると…甘酸っぱい匂いがもの凄い勢いで立ち上りました。これは旨そうだっ!

そして…「十和田で作ったバラ焼き」が完成!それでは頂きま~す!

旨いのはもちろんなんですが、「スタミナ源たれ」が決め手になっている事は疑いの余地が無いですな。このタレ、とにかくリンゴ果汁の香りが凄まじく立っているタレでして、一般的な焼き肉のタレとは全くの別物。説明するのが難しいんだが…何というか「生」のタレという印象です。

…ま、こんな感じに久々のキャンプの夜は更けていくのでありました。

色々と考え事をするには、俺にはこれが一番なのかもしれないなぁ