『日立市郷土博物館』 「写真家ユージン・スミス」

『日立市郷土博物館』 「写真家ユージン・スミス」パンフレットとポスター

日立市産業祭の次は写真展をやっている「日立市郷土博物館」へ。「かみね公園」自体にまともに行った事が無く、そのふもとに「日立市郷土博物館」なる施設がある事を知るはずも無いってのが正直な所。

『日立市郷土博物館』 「写真家ユージン・スミス」

建物の入り口に身障者用駐車場と少々のスペースがあったので、そこにバイクを駐めて入り口へ。そうそう、この「写真家ユージン・スミス」ってのを見に来たんです。

受付で500円を払いまして、まずは写真展の会場である2Fへ。さすがに写真展やら絵画展やらで展示されている作品を撮影する訳にはいかないので、今回の写真は冒頭のパンフレットとA4のポスターだけです。

1961年に日立製作所を題材としたフォト・エッセイ制作を依頼された際に撮影され、ユージン・スミス自身によるオリジナル・プリントが90枚展示されてました。久慈浜で撮影された、子供を背負ったおばぁちゃんの写真から始まる展示では日立製作所の各工場を中心に日立近郊の地名が次から次へと出て来ますので、写真自体にあんまり興味が無い方でも、日立近郊に在住の方なら楽しめる内容なんではないかなぁと思います。

写真の感想としては、撮る時の技術(構図・タイミング・目の付け所等々)が尋常では無いだけでなく、プリントする時の技術もこれまた凄いんだろうなぁと言う事。日立製作所側はもちろん撮影自体に協力的だったとは思うんだが、今まさに製品を製造している現場での撮影と言う事で、撮影用のライティングとかは殆どしてないんだろうな。

作品の写真の中にあったんだが、どこぞの発電所に納品する大きな部品に対しても几帳面に一つ一つ「荷札」を付けている方々が、良い意味で「写真撮影なんぞの為に環境を変える」事を良しとしなかったであろう事は想像に難くない。これまた想像でしか無いけれど、露出的に無茶苦茶なバランスのネガを普通のプリントに仕上げるだけで物凄く手が入っているんだろうな。もちろん普通に仕上げて終わりな訳ではないからこそここまで凄い訳でして。

それから受付で頂いたリーフレットの1つ「市民と博物館」96号に、天野行造さんと言う当時日立製作所側の一員として撮影に参加(手伝い?)された方の手記が載っているんですがこれがまた秀逸でして、写真展で最後のクライマックスとなる超大型トレーラーで発電機を日立港へ運ぶ場面の撮影状況の説明と「休憩するスミス(日立)」という写真は「ユージン・スミス」好きにはたまらない内容だと思います。

いやぁ…これはホントに観に来て良かったです。唯一気になったのは…

こんなに凄い写真展なのに、なんで客が俺以外に2人だけなのだぁ~~っ!(涙)

もうちょっと何とかうまく宣伝して欲しいなぁ…でないと、これからも「凄いものを紹介」しているのにあんまり伝わらないという状況になると思うので。。。

~ここからは常設展~

『日立市郷土博物館』 「潜水具一式」

初めて来た博物館なので、当然の事ながら常設展も見学。海沿いの土地柄&郷土博物館と言う事から、身近な展示品に面白い物が多いですね。ちなみにこちらはアワビ等の貝採りで使われた潜水具。頭に被る鋳物?の部分は「グッドデザイン大賞」間違い無さそうな感じですな。

『日立市郷土博物館』 「5馬力誘導電動機」

こちらは日立製作所の原点とも言うべき「5馬力誘導電動機」。

現物を見たのはこれが初めてですが、存在自体は知ってました。日立市に越してきた当初、この近辺でお土産になりそうな物として調べた時に「モーター最中」なる物を知り、実際にお土産に使った実績があります。そうですか…これが本物かぁ…

「最中」が先で実物が後かぁ…我ながら順序がおかしくないか?(笑)

『日立市郷土博物館』 「写真家ユージン・スミス」」への2件のフィードバック

  1. こんばんは、担当者です。
    このたびはご観覧ありがとうございました。
    構想10ウン年、やっと実現できた「ユージン・スミスが見た日立」でありますが、
    そうなんです、もっとたくさん来てほしいんですけどね…。
    いやいや、本当に、ありがとうございました。
    スミスの写真の凄さはもとより、
    あのスミスが日立を撮っていた(撮ってくれた)、
    ということが、こうした展覧会を導いてくれていると思うのです。
    是非またおいでいただけましたら、幸いです。

  2. はくぶつかんたろうさんこんにちは。

    今回「写真家ユージン・スミス」と常設展、堪能させて頂きました。本当に有難うございました。

    観る側の人間ってのは勝手なもので、賑わっていたらいたで「もっとじっくり観賞出来る環境を!」等と言い出すものだったりするんだとは思いますが、これからも是非素敵な企画を続けていって頂けたらと思います。

    一個人ですのでもちろん派手な応援は出来ませんが、多少なりとも宣伝のお手伝いが出来ればなぁと思っております。今後とも新しい発見の場を提供し続けて頂ければ幸いです。

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