週末はウィークエンドパスで仙台へ ~金子みすゞ展編~

「仙台三越 金子みすゞ展」

仙台のアーケード街の端っこまで歩いて、模型屋のショーウインドウに飾られている超リアルな新幹線の模型を眺めたりして振り返ったら三越の仙台店があった。まぁ俺には関係ない店だなぁ…と思ったら、何となく見覚えのある顔写真のポスターが掲示されていたので近くに行ってみると…

何と「金子みすゞ展」なるものを開催中ではあ~りませんかっ!(喜)

ACジャパン(かつての名前「公共広告機構」と言った方が意味が分かりやすいかも)の「こだまでしょうか」のCMで一躍有名になった方ですな。

この方の童話作家としての存在は正直あんまり良く知らないんだが、詩人としての存在は遙か昔の学生時代の頃からよく知っていたりする。

 

~1990年代初頭に「タイムスリップ」~

工学部電子工学科の貧乏学生だった俺。週3日、厚木の飲み屋でのバイトをしないと月一万三千円の家賃のボロ四畳半アパートを維持できない程だった(笑)。とは言うものの、当時も今と同じく「赤い服を着ると通常の3倍の性能を発揮する」などというありがちな理由で、いつもバイク用の赤いジャケットを着ていたなぁ。

しかも「HONDA」のワッペンを自分でくっつけるという「若気の至り」っぷり…(爆)

俺自身、そして実験の授業で同じグループになった連中も何故か日々真面目に勉強するタイプでは無く、授業の無い昼間は海へ泳ぎに行ったり、近所のとあるコーナー(急カーブ)で「バリバリマシン」へ投稿する写真を互いに撮ったりしていたのであった…(笑)

そんな気心の知れた連中が事ある毎に言っていたのがこの一言。

はぁ…?お前が「オーケストラ」だぁ?顔に全然似合ってないぞっ!実はボクシング部とかなんだろ?アゴ狙われたら終わりっぽいけど。ははははは…(こいつらマジで信じてない…)

…その後こいつら、俺の学生最後の演奏会には花束持参で聴きに来てくれた。

第四楽章しか出番の無い俺の姿を演奏会の後で大いに笑ってくれたけどね(笑)

こんな連中だったりした訳だが、時にハッとさせられるような一言を浴びせてくれたりもしたもんだ。「五右衛門(当時の俺のあだ名)ってさぁ…」

「文系の奴に分厚い理系の衣を付けたような奴だよな。」

 

居酒屋でのバイトの無い日はひたすら大学オケでトロンボーンの練習。こう書くともしかしたら「ハイソ(死語)」な雰囲気を感じるかもしれないが…実態は麻雀やらパチンコやらギャンブル好きな金管連中と一緒に、練習後は麻雀に明け暮れていたってのが実態。俺の住んでいたボロアパート、四畳半・風呂&トイレ共同という理由の不人気さ故に住人が少なかったので…夜な夜なジャラジャラと麻雀やっていても…

文句を言ってくる近隣住民自体が存在せず…(爆)

ま、麻雀やってる夜中に流れるBGMはブラームスであったりチャイコフスキーであったりバッハであったりするんだけれどもね(笑)そんな「リーチ麻雀T村(四畳半店)」、初めて会場にやって来た奴らは片隅に積み上げられている「とある雑誌」を目にすると…腹を抱えて笑うのであった。「はぁ?!お前…こんなの読んでるの…どれどれ…ぶははははは…おいっ!お前っ…顔に全然合ってないぞっ!」

文系的な俺の一面を一番理解している筈の奴らが腹を抱えて笑った雑誌…それが…

「詩とメルヘン」 (お前ら笑うなっ!)

~2012年に「タイムスリップ」~

そんな訳で、金子みすゞの事は遙か昔の学生時代から知っていたし、その当時から詩集を読んだりもしていたんだよ。

「大盛況の金子みすゞ展」会場は個人的な予想に反して大盛況。金子みすゞのプロフィール付近は眼鏡を掛けた高齢の方々がパネルに張り付いて一字一句を読んでいる事もあり大渋滞。でも…何だか嬉しかったな。

この催し物のサブタイトルは「みんなちがって、みんないい。」

…この何気ない価値観を、笑いと共に受け止めてくれたかつての連中に今一度感謝している。

お前ら…元気か?

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