1年半

週末のブログの更新がまだまったく手付かずなんだが…こちらの話を先に。

今日9月11日はアメリカ同時多発テロから11年、東日本大震災からちょうど1年半という日。東日本大震災の事を考えると…1年半という時間は長くもあり、そして短くもある。

この1年半という長い時間によって、俺も含めて人々の心に徐々にではあるが余裕が出来てきたのは確かな事だ。全てが元通りというわけではないが、もうあの震災の何かを引きずって毎日暮らしている方はそう多くはないだろう。

今皆が気になるのは…今年の秋刀魚の脂の乗り具合やら最近封切られた映画の良し悪しに、今度の三連休のお天気は?という微笑ましいものなんじゃないのかな?平穏な日々の暮らしが戻ってきたのはもちろん素敵な事だ。

時間が解決してくれる…それは確かにそうなのかもしれない。

辛い事や悲しい事があっても、いつか時間が解決してくれる…確かにそう思えるし、そしてそう思う事が出来た人々にとって時間とはきっと味方。

 

今週末のツーリングで岩手県の大船渡から宮城県の石巻の海岸線を再び走った。1年半の間の沢山の方々の尽力により、幹線国道上ですら凄まじい土埃が舞うかつての姿はもうそこには無い。基礎部分を瓦礫が覆い隠していたかつての住宅街は綺麗に瓦礫が撤去され、基礎部分だけが残っている。そしてかつてガタガタだったり境界線の分からなかったりもした道路は本当に走りやすくなった。これは1年半という時間があったからこそ成し得たことだろう。だがしかし…

仮設住宅が色々な場所に出来上がってきた頃から…東北の太平洋沿岸部の街並みの変化はどういう訳か完全に止まってしまった。

集積場にうず高く積まれている瓦礫の高さは高く低くと変わったりもしたが、その悲しい街並みは未だ全く変わっていない…本当に何も進んでいないんだよ。その理由は今の政治故なのかもしれないし、高台に土地が無いというもっと根本的な問題故なのかもしれない。理由は正直言って俺には分からない。

ただ…この地に暮らしていた方々にとって恐らくこの1年半という時間は味方ではなかっただろう。この地に住んでいた方々にとって時間というのは味方どころか憎むべき存在ですらあるのかもしれない。1年半も経ったのに何も変わらないじゃないか…と。だから神を信じる事を知らない俺ですら何かに祈りたくもなる…

頼むから時間を止めないでくれっ!

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